■Occasional ThoughtsのTopへ


2003年の編集後記 〜ネットジョウ デ ヒキコモル〜

なぜ2003年の編集後記を今ごろ(2004年3月)に書くのか?
それは「2003年の後記」は2003年が終わらねば書けぬからだ。
というのは言い訳です。すいません。
だらだらしてるからです。管理人が。スイマセン。

それはさておき、今回もここでまた
自分のHP運営を振り返ってみる。
と、その前に、チョットした成り立ちでも書いてみるかな――

僕のHP、
タイトルはLIFE WAVE(ライフ・ウェイヴ)という。
インターネットの検索エンジンで、
キーワードに「LIFE WAVE」とか
「ライフウェーヴ」と入れて検索すると、
多分何かの組織に関連したHPがヒットしてくると思うが、
僕のHPは、その組織とはまったく関係はない。
↑これは一度言っておこうと思ったので書いた。

そもそも何でLIFE WAVEというのか、
その理由なんだけど、
これには案の定深い理由はない。
いわば適当。
強いて理由らしいものを挙げるならば、
僕が「HPの運営」というものに意識を向けたのが
今から4年、5年くらい前だったように思う。
その頃はPCは持っていたものの
インターネットは行っておらず、
プロバイダへの加入はもちろん、
自分でHPを持つことなど、
夢のまた夢のような気がしていた。
しかしだからこそ、思考は広がったのかもしれない。
「自分がHPを持つならば…」
と、当時一人暮らしをする部屋の中、畳の上で、僕は考えた。
「まずどんなタイトルにするだろうか」
いきなり話が飛ぶが、たまたまその当時よく聴いていた音楽は、
Devin Townsend(デヴィン・タウンゼンド)のソロ・プロジェクト、
OCEAN MACHINE(オーシャン・マシーン)の
『BIOMECH(バイオメック』というアルバムだった。
このアルバム、1曲目のタイトルは“SEVENTH WAVE”、
2曲目のタイトルは“LIFE”なのだ。
僕は特にこの2曲目の“LIFE”が大好きだった。
そこで僕がまっさきに思いついたのは
“LIFE”という言葉を使えないかというアイデアだった。
「LIFE○○」とか「○○LIFE」とか、そんな感じだ。
フト目をやれば、
アルバムの1曲目は“SEVENTH WAVE”、
WAVE、WAVE、WAVE…、
LIFEとあわせれば、「LIFE WAVE」。
頭の中でつぶやいてみる。悪くない。
そんな感じで、「LIFE WAVE」という名前は生まれたのだった。
我ながら安易だが、たいがいの名前付けなんてそんなものだろう。

僕がインターネットを始めたのがそれから2,3年後くらいだ。
インターネットを始めた理由は、メールを行うためだった。
そんなん携帯でも良いじゃないかと思うかもしれないが、
当時大学院生だった僕の場合は、東京在住の指導教授と
PCで頻繁にメールをやりとりする必要があったのだった。
それがネットの世界に入ることになった理由だ。

しかしプロバイダへ加入しネット世界への
ファースト・コンタクト(接続)を体験した僕の好奇心が、
メールの使用だけで当然留まるはずもなく、
僕はネット界のクモの巣状の情報の海にズブズブとのめり込んでいった。
その様は、きっと新しい遊び道具をもらった子供のようだったろう。

そして初めは既存のサイトを「見る側」だった僕も、
やがては自分で何か発信したいという欲望を持ち始める。
しかし何を発信するというのだろう?
語るに足る何を自分が持っているというのだろう?
すぐに思い浮かんだのはまあ音楽のことだけれど、
音楽をメインに扱っているサイトなど、それこそ星の数ほどある。
評論家やライターを目指す人、
ガチガチに理論武装して音楽に接している人など、
ある意味「本格的」な思考で音楽を論じている人たちは沢山いる。
またそうでなくとも、膨大な情報量でもって
音楽ファンを魅了しているサイトだって沢山ある。
そんな中、自分には果たして何ができる?
だがすぐにそんな問はアホらしいことに気づく。
何も発信することがなければ、発信する必要などないではないか。
逆にいえば、何か発したいなら、何でも発すればいい。
発信したいものがあるからこそ、サイトは成り立つのだ。
そのことに僕は気づいたのだ。

ネット上には「もぬけのカラ」と化したサイトが沢山ある。
形だけ整えたものの、入れるべき中味が何もなく、
そのことに気づいた管理人によって放置されたサイト。
こういうサイトが非常に多い。
僕がHPを持っているのがたまたま(旧)ジオ・シティーズだから言えるが、
この(旧)ジオ・シティーズも形骸化している感がある。
暇な人は(旧)ジオ・シティーズに端からアクセスしてみるといい。
きっと「もぬけのカラ」の異常な多さに気づくだろう。

そう、自分のHPで何を発信するか思いつかないくらいなら、
HPを作ることなど止めた方がいい。無意味だから。
それは僕は今はっきりと言える。
逆に発信したいことがありすぎて困るなら、
それを全部HPでぶちまけてやればいい。
あとあと整理するのが大変かもしれないが、
とにかく一旦表に出せるなら、出した方が良いと思う。

発信することさえ見つかれば、
HPなんてもうできたも同然、あとはチョロイもんなのだ。
もちろんサイトを形にする上で、
最低限HTML言語は覚えなければならないかもしれないが、
アレだって必要に応じて使っていけば、覚えられるはずだ。
それ以上先の(高度で複雑な)作り方もあるにはあるが、
あれはデザインに凝りたい人がマスターすればいいもんだと僕は思っている。
負け惜しみかもしれないが、僕はむしろHTML言語のみでどこまで
凝ったデザインができるかの方に魅力を感じる(なんていいすぎか:笑)。

話は元に戻るけれど、
僕は「何を書くか?」を迷うより、
「書きたいことを書く」ことにした。
音楽のことだっていい。
映画のことだっていい。
ゲームのことだっていい。
日記だっていい。
日々の生活で考えたことでもいい。
それこそ何でもいいじゃないか。
そこに価値があるかどうかも、さして問題ではない。
価値は読み手が決めるもんだと思うから。
もちろん多くの人の訪問を望むなら
一般性というか共感性の高い話題を提供すべきだが、
あいにく僕はあんまりそういうことに興味はない。
ついでに、みんなでワラワラ集まって、内輪のノリで、
内輪のネタで、盛り上がることにもさして興味はない。
というか、ネット上ではおそらく不可避だと思われる
そういう排他的なノリが僕はどうも苦手なのだ。。
(別にアウトローがクールだと思っているわけではない。)
だから必然的に、コミュニケーションが億劫みたいな、
「来たい人だけ勝手にくりゃあいいよ」みたいなスタンスになるし、
来る人もそれなりに(良くも悪くも)厳選されてくる。
良い意味で驚くようなアクセス数は望むべくもない。

ついでに言うと、
HPで何か発信するにしても色んな形がある中で、
僕がどうしてテキストをメインにしているのか。
映像で表現する手段もあるだろうし、
音で表現する手段もあるだろうに、なぜにテキストなのか。
それは僕のPCが古すぎること(!)に依っている。
文章以外でもっと色んなことやるには
あまりにポンコツで、とてもじゃないが挑戦できない。
だもんでテキストに僕は頼っているのだ。
もちろん、僕がテキストを書くのが好きだからってのもある。
だがホントは僕は色々やってみたいと密かに思っているのだ。
まあだからってPC新調するだけの熱意もないんだけれど。

さて、
僕もサイト設立当時は積極的に外に出た(他所のサイトを訪問した)し、
それなりにコミュニケーションを行ってもいた。
それが2003年中頃からはほとんどない。
いわば僕はネット上で引きこもっている。
まあ他所に行く時間がないってのもあるけれど。。
明らかに僕は外に出なくなった。
自分のページのアクセス数だって、初めは神経質に気にしていた。
自分以外のアクセスを見つけたときにはひどく感動したもんだ。
BBSに初めて書き込みがあったときは何か視界が広がった気がしたし。
(まあ今は「BBS」はないんだけど…。ないのは上に書いたような理由からだ)
それがどうだ、慣れというのは恐ろしいもんだ、
アクセス数について言うならば、
「5000」を超える頃にはもうほとんど気にしなくなった。

そんなこんなで、我が「LIFE WAVE」は
今のような「なあなあ」で、「優柔不断」な
(今現在は「閉じた」)形になってきたのだった。
書きたいことがあるなら一生懸命書くけれど、
そうじゃなきゃ書かないよ、みたいな。
きっと僕は自分本位なんだろうなあ。
誰かを喜ばせようという意識がこの場では欠如している。

そして今再び、
自分がこの場で何を目指しているのかを真面目に考えると、
いつも僕は「閉鎖」を意識してしまう。
どうしてもサイトが無目的に思えてきてしまうから。
自分のサイトに価値を見出せない。自信喪失。
しかしごくたまに訪問者さんから嬉しいリアクションがあると、
「やはりまだ閉めるわけにはいかんなあ」とも思うのだ。

たとえばレンタルビデオ屋に行ったとき、
フト棚(たな)のすみを見ると、聞いたこともない映画がある。
それをたまたま借りて観てみたら、アラ悪くないじゃないか。
たとえば道端に本が落ちていて、
拾って読んでみたら(普通拾わないよね)、アラ面白いじゃないか。
それと同じように、
まったく見知らぬサイトを何かの拍子にフト訪れて、
中を少し見てみたら、アレなかなか悪くないじゃない。
で、「よし、お気に入りに追加」
みたいな、そんなサイトが作れたらなあ、と漠然と思う今日この頃。

まあ来てくれた方の心に
何がしかの形で残れば嬉しいってことです、ハイ。

2004/03/10
▲このページのTopへ ■Occasional ThoughtsのTopへ



welcome to my world.