MONTHLY RECOMMEND [2003, November] Home

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Artist(s) … RUNNING FROM DHARMA
Title … IF WE DON'T SPEAK BEFORE THE END OF THE WORLD
Number
01.an uncommon dialog / 02.our song / 03.sandbox / 04.to angels and endings
05.for once to follow through / 06.drive not driving / 07.after the fall
08.how soon we forget / 09.the morning story / 10.invisible / 11.passage to cleveland
12.sandbox(acoustic) / 13.passage to cleveland(acoustic)
*12、13曲目は、日本盤のみのボーナストラック。

[CD-EXTRA]
01.passage to cleveland(live)

Comment
アメリカはペンシルヴァニア州出身のrunning from dharma(ランニング・フロム・ダーマ)の1stアルバム。2002年リリース(日本盤は03年)。結成は97年ということだから、活動歴はけっこう長い。本作を製作したメンバーは、Carl Wagner(カール・ワグナー:Vo/G)、Josiah Ferris(ジョサイア・フェリス:G/Vo)、Tommy Cooper(トミー・クーパー:B/Vo)、Joe Ortega(ジョー・オルテガ:Dr)。本作完成後にはEric Alonor(エリック・アーナー:G)がメンバーに加わり、現在は五人編成に。

変拍子と言うよりはStop and Goをたくみに使い分け曲を巧みに演出。そしてGoの瞬間にギターを重ね合わせることで生まれる瞬発力・爆発力。そこに乗る良い意味で男臭い歌声が追うメロディが醸し出すのは「哀愁」。リード・ヴォーカルのカールは、叫ぶとしても決して絶叫ではなくあくまで「歌」う。ときにはファルセットさえ繰り出す器用さで、歌声にも緩急をくっきりつける。バッキング・ヴォーカルの2人が入れる合いの手は主に絶叫系なんだけれど、これがまた熱い。

流麗さと歪(いびつ)さをドッキングさせたようなギターサウンドも僕には新鮮でカッコよかった。水の流れと岩の塊、みたいな2つのイメージが混在。M-3やM-9ではピアノを導入し、轟音ギターの中で鳴らすことで独特の美しさを演出(どちらの曲もかなり胸に迫ります)。M-1やM-8は次の曲への導入となるアンビエントなインストであり、これはアルバムにまとまりを持たせる意味でもグーでした。トリプルギターの編みこみが生み出すサウンドのパワフルさと、こういった細かい演出から浮かび上がる彼らのイメージは「豪快にして繊細」。そして日本盤ボーナストラックを聴くと、彼らがメチャメチャ「歌心」を持ったバンドであることが分るでしょう。まさかこの手の曲をほぼアコギ一本で聴けるとは、しかもここまで美しいとは思いませんでした。是非聴きましょう。

最後に、日本盤に収録されているライヴ映像を見ると、これがまたイかします!しっかりした演奏にライヴ感が加わってCDより何倍も迫力あるっつうか興奮サセラレマス。トリプルギターもちゃんと組んでるし、歌声もメチャメチャ出てます。この歌声がなんかCD音源よりも透明感がある感じでまた違った印象がある。余談ですが、こういう音楽をやってる人はマッチョだと僕は勝手に決め込んでて、しかし写真を見るとこのバンドは違うかなと思ったんですが、ライヴ映像を見たらカールの顔はドルフ・ラングレン系(坊主頭)でした(笑)。



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