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2007.05.06‐「ミステリーナイトジャーニー2007 in 渋谷 CLUB QUATTRO」 Home Set list

ライヴにとんと行かない僕が、
渋谷のクアトロを訪れるのは、イツ以来だろう。
なんて、そんなことどうでもいいんだが。
渋谷の駅周辺はどうも人が多すぎて、
僕ぁ嫌いだね。いつ行っても好意は持てない。

あー今ちょっとネット見たらさあ、
もう皆さんが嫌って言うほど、
今回のライヴのことを報告なさってるから、
ここで俺が改めて書くこともないかなあ、
なんて思い始めてしまった。
ネタもほとんどわれてるしなあ。
果たしてこれを書く意味があるのだろうか。
独自の視点を持ち込むのも、
そんなことできそうにないしな。

……。

つって、まあとりあえず――

*** *** ***

2007年5月6日。
晴れかと思いきや、曇り、
おっとどっこい雨、な天気で、
まさにアイニク。
全国津々浦々をジャーニーしてきた
ミドリカワ書房一行は、
最終日をこんな天気で迎えちまったことに、
無念さを感じているだろうか。
いや、関係ないだろう。
屋内だしね!!
晴れが似合う感じでもないし(笑)!!

クアトロに着くや、長蛇の列がすでに階段に並んでいる。
おーなんてみなさん誠意ある方々。
けっこうね、番号遅い人とか、
並ばないで待ってたりするじゃないすか。
そんなことない? でもこの日は割と普通に並んでる。
ま、これも余計な情報。

そうそう、前にやった渋谷のO-WESTより、
会場の規模が小さくなっている気がするのだが、
これは何か理由があるのかしらね?
もっと大きい会場でもいけたと思うんだが。
スケジュールの都合か何かだろうか。

*** *** ***

さて、時刻は5時となり、開場。
階段を上り、チケットを茂木(モギ)られて、
会場に入ると、あら何か懐かしい景色。
ってか、勝手に頭の中では、クアトロを
子汚いイメージにしてしまっていたのだが、
ぜんぜん普通にきれいだったね。でしたね。
木製の落ち着いたテイストが、シ・ブ・イ。
暗めの照明が、ス・リ・ル。
なんか小学校の体育館思い出しちゃったり。
いやいや、ぜんぜん規模は小さいけど。
あ、でもドリンクカウンターにペットボトル、
ないんですか。ド・ウ・シ・テ。ショック。

と、と、と、相も変わらずハマショーの流れる中で、
ステージを見てみると、
なんかもう、ライヴで使う小道具―
あんな衣装やこんな衣装やピコピコハンマー―が
ドラムセットの前に固まって置かれていて、
「いやーん、すべて手の内をオープン?」、
いやむしろそれで挑んでくるということは、
自信たっぷりなのか? いやそれとも単にスペースの問題か?
なんて、ファンの心をさっそくかき乱すやり口(?)。

*** *** ***

6時の開演時には、何が起こるかと思いきや、
客電の落ちた中で、おどろおどろしいSEが流れる。
ふと、うらめしい女性の声が…。
これまでと違う空気に、会場には一瞬緊張が走るが、
よくよく言葉を聴いていると、
開演前の注意事項をコミカルに述べているだけで、
早くも会場には笑いが走る。

そのおどろおどろしい演出も、
“ミステリーナイトジャーニー”という
ツアータイトルと関係しているのだろうが、
僕は何で“ミステリーナイト”なのかが、
よく分からないのよね。
“ジャーニー”については、
ミドシン本人が、「ツアー」という言葉が、
常套すぎて使いたくなかった、
という旨のことを言っていたから納得なのだが、
なぜに“ミステリーナイト”
ツアータイトルが発表されたときに、
違和感を覚えた人も少なくあるまい。

うらめしい注意事項が述べられたあとは、
次は何が起こるんだと、皆が待ち構える中で、
ステージ前のカメラマンさんが、
カメラを向けているからだろうか、
自然、ファンの視線は、会場壁面にある
スクリーンに注がれた――

そこに映し出されたのは、
モギーこと茂木淳一!!
ミドリカワ書房のメジャー1st『みんなのうた+α』で、
ショートドラマを担当した男である。
深夜の芸人紹介番組にも出演したりしてしまった男。
そして千葉レーダ。
むあ。こんな形で絡んでくるとは。
やはり縁は切れていなかった。
モギーはニュース番組(架空)の中で、
ニュースキャスターとなっており、
彼が伝えるニュースは、

『ミドリカワ書房に粉飾決算の疑い』

というニュースであった。

▼ ▼ ▼ ▼ ▼ 実際の映像はコチラ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼

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モギーは声のお仕事が多いだけあって、
まったくキャスターを演じることに違和感がない。
ニュース内容は、インディーズチャート1位を獲得した、
『みんなのうた2』であるが、
それがどうやらミドリカワ書房本人が
個人的に自費でCDを買い集めた結果であるらしい、
とのこと(笑)。

続く臨時ニュースで―この原稿を持ってくるADは
ミドシン自身なのであるが、ちょいカメラ目線が笑える―、
ミドリカワ書房が取調べ中に行方不明になったと(笑)。
取調べ中には、
1)「顔にしか自信がない」、
2)「恋に生きる人にはなれない」、
などと意味不明な発言を繰り返していたという報告。
1)は彼がよく言ったりブログに書いたりする言葉、
2)は“恋に生きる人”の歌詞である。
小ネタが、いたるところに散りばめられている。
警察は、アイドルの中川翔子や
プロレスラーの武藤敬司といった、ミドシンがファンの
有名人を使って、おびきだす作戦に出たという無茶な設定。
ククッ。
述べられるミドシンの特徴は、
白いシャツの裾をジーンズに入れている、
色白で痩せがた、とにかく白い、というもの。
これが、これから登場するであろう彼を
さりげなく紹介する形になっていた。

流れるハマショーの「J.BOY」。

現れる、バックバンドの頑母堂(黒シャツ・黒パン)、
そしてサビを口で追いながら、
体を揺らしながら登場した、
ミドシン(白い長袖シャツ・おニューと思しきジーンズ)であるが、
ここでもまた「J.BOY」が途切れるという
なんだかよくわからない“ミステリー”。

 『気がつくと、ステージの照明も消え、
 僕は一人きりだった』

 『けれど、僕は確かに感じていた。
 ステージ上にはいくつかの人の気配があることを』

 『このときの僕はまだ、
 これから起こるさまざまな怪奇現象を
 知る由もなかった』――


相変わらずミドシンの心の言葉、
モノローグが、録音されたモノによって
流されるのだが、これは前回の方がよかったな。
前回ってのは、僕が見た前回ね。
“もうひとつの土曜日”のときか。
その理由、前回の方が良いと感じる理由、
それは何かと考えてみると、
ステージをコントロールしているという、
その点は前回と同じなのだけど、
上にあるような、“ミステリー”が起こるであろう
可能性を匂わせておいて、いやそれはいいんだけど、
その割には、あとでミステリーが余り起こらない。
というか、設定が分かりにくいのだな。
上の言葉を聴けば、誰でも
頻発する怪現象が、笑いを呼ぶであろうことを、
想像、期待するでしょう?
結論を書けばステージがまるごとミステリーという
設定になっているのだが、
僕としては、面白ネタによって、
そのミステリーが表現されることを期待していたのだが。

実際にステージで起きた
ミステリーと思しきところを書いてしまうと、
まず“OH!Gメン”で、ミドシンがPVと同じように
人参を持って歌うというのが、
ひとつの演出になっているのだが、
そこでミドシンが手を出しても、
そこに置かれるはずの人参がいつまでたってもこない。
客席からは、彼の後ろに、天井から吊るさっている
人参が見え、ファンは「後ろ後ろー!!」と
叫ぶのだが、ミドシンは気づかない。
これが第一にして唯一の視覚的ミステリーではなかろうか。

どうやら演者が設けたミステリーの意味は、
本編最後の“チューをしよう”の前に明かされる。

 『気がつくと最後の曲になっていた』

 『けれど不思議なことに
 これまでの記憶が僕にはほとんどない』

 『どうやらステージ上にあった
 多くの人の思いが、僕を使って
 歌を歌わせていたらしい』


というもの!!
冒頭で言われた『人の気配』というのは、
なるほど、歌われるさまざまなドラマ、
そのドラマに登場する人物たちを指していたのか。
というわけで、憑依型歌手のミドリカワくんが、
その「憑依」という設定をまさに
ステージングに利用したという、
改めて、なやり口。
これが、その“憑依”がミステリーだったわけだが、
やはり分かりにくいよね、ってか面白いけど、
笑えるような面白さではない。
どうしても幽霊とか、そっちの方を連想するから。

だったらもう詰め込みすぎでもいいから、
冒頭で警察から逃げてきたっていう体(てい)で、
ここでさまざまな人格に操られて歌を歌いーの、
最後は踏み込んできた警察に捕まりーの、
でもみんなで“チューをしよう”歌って、
円満解決!!みたいな、無理な設定でもいいから、
やっちゃえなかったのかな。
そもそも冒頭のモギーニュースもあそこだけで
完結してしまってるように受け取れるし、
あとあとのステージに影響してこないから。
ちょっと中途半端だんぎゃ!!

というように、ナレーションの意義ってやつが、
今回の“ミステリー”という設定と
うまくリンク指定していなかったと思うんだな。
その辺で、(えらそうに言わせてもらえば)、
ちょっと前回に比べて△です。

*** *** ***

でもライヴだけ純粋に見させてもらえば、
これはもう前回よりもぜんぜんグレードアップしている。
ファイナルということもあるかもしれないが。
ミドシンはラジオやコラムで、前回の名古屋公演で、
気持ち的にはもうファイナルだったといっていたので、
あんま関係ないかもしれないけど(ガガーン:笑)。

ド頭にアグレッシヴな“心”で熱唱したあとは、
かつては貴重な曲だった“ドライブ”を惜しげもなく披露。
やっぱ俺はこの曲好きだわ。名曲だと思います。
この曲でさりげなく毒を撒き散らしたあとは、
コミカルなポップソングを連発する。
まずはPVと同じように、
サングラスとベスト着用、ヘッドマイク姿で“OH!Gメン”
万引き犯をつかまえるGメンになりかわり熱唱である。
ヌハハ。会場もサビでは大合唱。

 「豆腐とティーパックと白髪染めと〜♪」

って。客観的に見ると、もうおかしくねえ(笑)?

 『ここまで無事にジャーニーをやってこれたのは、
 このかわいらしい歌のおかげだろう』


というナレーションに続いては、
一際POPでキュートな“リンゴガール”
手持ち無沙汰のサックス担当にしやんさんが、
リンゴを手渡されて、それもって、
リズムに合わせてゆれているのがまたキュート。

ピンクライトがエロい“保健室の先生”では、
白衣と聴診器を身につけて、
長いイントロ中に演奏中の頑母堂メンバーの
シャツを丁寧にはだけさせて、
聴診器を当てていくミドリカワ医師。
診終わると、頭をポンポンてやさしく叩く。
やっぱり憑依型だなあ。
役者とかやったら案外すげえかも。

“上京十年目 神にすがる”“昨日”では、
これまでになかったすこしアダルト(エロな意味ではなく)な
世界観を感じさせ、渋さを匂わせる。
“昨日”では「フィリピン」を「渋谷」に置き換える
常套な演出にも関わらず、ちょっとドッキリンコ。

久々に生で聴く“それぞれに真実がある”では
やっぱりこれはいい曲だなあと実感、身に染みて感じる。
このあとが、俺が大好きなってか、
PVが超好きな、“馬鹿兄弟”
あーいいわー。やっぱりいいわー。
落ち着いた曲だけど、盛り上がりもあって、
ストーリーも起承転結あってさあ、
それで最後はハッピーエンドなんだもん。
すげえ。いい曲。ってか好き。

続いてが、劇団ひとり氏のショートドラマ、
“男復活祭”でひっそり笑いを呼んでおいて、
“恋に生きる人”
この曲もね、前面に出てるキーボードがいい。
メチャメチャ、グッとくる。
PVで風を切りながら自転車で走る
女子高生の姿が自然、オーバーラップする。

と、次が本日の盛り上がり第一波!!

 『ラジオを一年間もやっているのに
 いっこうに喋りがうまくならない
 こんなことではいつまでたっても大先生に
 なれないじゃないか。
 そこで僕は気分だけでも大先生になろうと思い
 この歌を歌うことにした』


はっ。まさか。
そしてラメラメスーツに着替えて、
首には同じくラメのでかい蝶ネクタイをつけるミドシン。
そして響くは、“彼は昔の彼ならず”のドラム!!
大先生という設定故か、
それともやはり演歌調の曲調が、
自然に彼の中にある演歌歌手キャラクターを呼び起こすのか、
かすかに笑みを浮かべながら、
会場中にゆっくりうなずきかけるミドリカワ書房。
客席のないところにまで視線を投げかけて、
口だけで「ありがとう」とささやきかける。

今回も会場に歌わせるのかなと思いきや!!

ステージ端に立ったミドシン、
なんとステージを降りて客席の中へ――!!
後ろからスタッフが、

 『ミドリカワ書房はこちらにおります』

と書かれたデカい看板を持ってついて回る(笑)。
ファンは今どこに彼がいるか分かる仕組みだ。
会場は大熱狂である。
ファンと握手をして回りながら、
ときにはもみくちゃにされて
歌をとぎらせながらも、
なんとかフロア前面を回りきったミドシンは、
次の展開待ちになった演奏隊を待たせながら、
ホウホウのていで、よっこらせな感じで、
ステージに上陸。
と、

 『しゃ ら く せえ〜♪
 なんなんだこの女たち野郎どもは〜♪』


と字余り的に熱唱。
会場を笑いの渦に包み込んだ。
これ、間違いなくハイライト。
狙ってないんだろうけど、
音が途切れてステージに転がり込んで、
歌い始めるまでの間が最高。

と、盛り上げたあとは、ここからの展開が異常。
ミドシンの持ち曲の中でも詞、曲共に
シリアスな部類に入るであろう、
3曲を立て続けに演奏する。
曲名は、“恍惚の人”
“私には星が見える”、そして“母さん”
こ、これは重い。胸に伸し掛かる。
てやんでえ、涙なんて、と思うのだが、
泣くような曲じゃないぜ、と思うのだが、
自然になぜか目が潤む。
ちくしょう。悔しいが負けたぜ。
ミドシンの曲には「優しさがない」という
意見が散見されるが、はたしてその所以は
どこにあるのであろうか。
主観が排除されている点だろうか。
自分のことを歌にはできないと言うミドシン。
しかし自分の歌でなくとも、
優しさを出す人は出すだろうに。
なぜか彼は客観的な歌ばかり。
ものすごく人生に対して、人間に対して、
シビアなものを持った人なのだろうか。
やっぱり変わっている、独特だな。
ある出来事の一面を描写する側面が強くて、
敢えてかもしれないが、その内面には踏み込まない。
甘ったれたことは歌わない。
彼がシングル「リンゴガール」特典につけた
シールにはどんな言葉があっただろうか。
井伏鱒二が晩唐の詩人于武陵(う・ぶりょう)の
詩に行った名訳があるが、そこからの引用だった――

 『さよならだけが人生だ』

本来の詩は、当然この部分だけではなく、
この前にもう少し文面がある。
そして上の文に該当する箇所についても、
この文面から取れる意味が
決して真意ではないという解釈がある。
だけどミドシンはどうしてこの部分だけ、
引用したのかな。
それを考えると、彼の歌にある、
冷めた視点に、たどり着くのかもしれない。
なんて、推測の域を出ない。

*** *** ***

めっきりしんみりさせたあとは、
多少の言い訳をして(笑)、
怒涛のアグレッシヴナンバー連打。
“顔”“続・それぞれに真実がある”
そして“I am a mother”ときたもんだ。
他の地では違う並びだったと思うんだけど、
こういう風に固まってなかったと思うんだけど、
これは何か狙いがあったのだろうか。
ミドシンの煽りもあって、
フロアはまさに最高潮。

“続・それぞれに真実がある”では、
主人公の女子高生が乗り移ったような
エロい動きをするミドシンが見所なのだが、
動きが今までよりも数段パワーアップ。
頑母堂メンバーに擦り寄ったり、
ステージ寝転がったり、
マイクスタンド股間に押し付けたり、
果てはハンドマイクを口に垂直に構えて、
片手で素早くしごいたり
(要するにフェラガモ、じゃなくてアレね)。
会場からも歓声が飛ぶ。

 「低脳な男共に 抱かれ まくぅって」

の箇所では、腰をガンガンに前に突き出す。
エロっていうか、卑猥だわ!!
曲によってここまでキャラ変わるかね普通。
しかも!!
サビに来るや、ピコピコハンマーで
前列の客の頭をピコン!ピコン!と叩きまくる!!
ファンはヒートアップである。
数発殴ると、ハンマーを会場に放り投げる。
すると、脇からケースに入った
山ほどのピコピコハンマーが(笑)。
それらも殴る端から会場に遠投。
あっという間にすっからかん。

そしてこのあとがキタキタキタ〜。
サングラスかけて、大き目のデニム地ベストを
羽織ったミドシンが、

 「ロックンロールは好きかぁい!?」

って連呼。
会場とのコールアンドレスポンスを経て、
曲に、“I am a mother”になだれ込む。
盛り上がり方が、これまでと一線を画してましたね、
サビでは会場が拳振り上げて、
「オイオイ」いってましたからね。
いやーえらいところまできたもんだ。
ミドシンにオイオイコールとは。
でも歌詞は主婦さんが妊娠発覚おめでとう!!な歌なんだけど(笑)。
あと、ミドシンもサビでは普通の声になるんだけど、
メロはもうすっかり声がハマショーに聞こえる(笑)。
最後はギターのシモンさん(相変わらずギターうめえ)、
ミドシン、そしてベースのみぎっちょさんで、爆走。
汗の似合わないミドシンの顔に、汗がうっすらと。
ミドシンの汗を初めて見たわ。
そしてやっぱり純粋に楽しいのか、
サングラスずれ気味のミドシンの顔に、
演奏疲れと共に、かすかな笑みが。
へらへら笑いとかは、たぶん嫌いな人だと思うんだけど、
そんな彼が笑ってまうってことは、
きっとかなり楽しかったんだな(?)。

そしてこのあとは、先ほど書いた演出――
「これまでの記憶がほとんどない」を経て、
“チューをしよう”
途中お客さんに歌わせるんだけど、

 「やっぱり東京の人は慣れてるわね。
 いつも歌ってんでしょ?」


つって、そうそうにターゲット変更、
みんなでチューをしようってことか、
メンバーに順次歌わせていく、ミドシン。
キーボードのカトちゃんにマイクを向けて、
さあ歌うぞって思ったら、デコを
マイクでコツンと叩くミドシン(笑)。

今日見に来ているはずの、
大企業のお偉いさんたちにも歌ってもらおうってことで、
マイクを会場に向けるも、反応いっさいなし!!
当然といえば当然だが、なんかがっくし。

 「あれ来てないのかなあ」

なんつってとぼけてミドシンはもう一回向けるが、
やはりまったく反応なし!! この野郎!!

 「じゃあ僕の所属している事務所の、
 ユー・プロジェクトの方も来ているから、
 その人たちは、きっと歌ってくれると思う」


って、ここでマイク向けたら、
フロア後方から、でっかい声で、

 「チューをしようぉう〜♪」

ってレスポンスが!! すげえ。
もう一回向けたら、

 「チューをしようぉう〜♪」

って。会場も拍手喝采。

 「やっぱりねユープロは弱小団体ですからね、
 恥ずかしがらずにやってくれるんですよ。
 じゃあみんな、おっさんたちに、
 こうやって歌うんだって、見本を見せてやって」


つって再び会場で大合唱。
大企業のおっさんたちにチクリとやってくれた
ミドシン大将であった。痛快。
演奏中にいきなり“黙って俺がついて行く”を
即興的に挟んだりして、
ライヴならではの面白さも見せてくれたミドシンだが、
さらに進むと、

 「チューリップの恋模様〜♪」

って、いきなり大塚愛の“CHU-LIP”を差し挟む。
なんだこりゃ。しかも無理ないからすごい。
こりゃあれか、大塚愛に対する何かのメッセージ(謎)。

ってことで本編大団円。
ミドシンも「シブヤッ!!」とか
「アーォッ!!」とか、いつになく叫ぶ。
演奏隊のみなさんもガンガン前に出てきてたし、
いつになく、ライヴ感満点でしたな。
じっと耳を澄まさせるナレーションを差し挟んで、
それと対照的に、こういったライヴ感強い演奏をやるのも、
面白い構成といえばそうなんですが、
やっぱりもうね、ナレーションなしでもいいね、
なんて思っちゃった、いや、
やらないときがあってもいいんじゃないですか。
まったくないのは、それはそれで嫌だしね(欲張り)。

*** *** ***

アンコールでは順次頑母堂メンバーを招き入れて、
「戦慄の○○」なんて枕詞をつけて、
“ミステリー”にひっかけたご紹介。
面白かったのが、最後に出てきたシモンさんが、

 「そして、われらの兄貴、
 ミドリカワ書房っつって!!」


ってミドシンに手を向けると、
当然会場からは歓声が飛ぶのだが、
その歓声を受けて、

 「いやいやいや、もう
 分かってるくせにやめなさい。
 気休めはいらないわ」


なんて、得意のツンデレ芸をかました所。
「気休め」って…
そういう捉え方もなくはないが(笑)。

各地ではアンコールでリクエストを募っておいて、
結局“馬鹿兄弟”を歌ったらしいが(笑)、
この日は、各地を経てきて、
もっともリクエストの声が多かった曲を!!
演奏!!
なんだ!?

と思ったら“ユミコ”
これが一番なのかー。
俺は“雄と雌の日々”が聴きたかったです。
あるいは“モモ”
いや“ユミコ”も好きだけど。

最後はやっぱり
“笑って俺について来い”でフィニッシュ。
いやーなんだかんだいって、
最後にこの曲やられると、
元気が出ますね。まじめな話。
なんか明日からも頑張ろうって気になります。
なんか、そうじゃないライヴもあるでしょう?
んなことないかな。
でも“笑って俺について来い”は、
なんかホッコリするんだなあ。
俺、大丈夫だってそう思える。
一時的にしか過ぎなくてもね!!

ってことで、設定およびナレーションについては、
あれこれ言ってみたものの、
ライヴ自体には、「非常に満足」!!
楽しかった!!って言うと
曲に依っては語弊があるか。
とにかく頑母堂さんが、演奏うめえから、
すげえ安定感あるのよね。聴いてて。
当たり前のことかもしれませんが。
どの曲も音源の世界観を損ねていなかった。
それはミドシンの憑依キャラのせいも
たぶんにあると思うけれど。
すばらしい時間だったなあ。でしたよ。

でもこんなショーを観てしまうと、
また「増刊ミドリカワ」みたいな、
ひっそりと紡がれるミドシンワールドにも
触れたくなってしまうなー(やはりワガママ)。

ちなみに、
オフィシャルライヴレポートは、コチラ


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- SET LIST(公式HPより) -
前説
茂木淳一ニュース映像
SE(浜田省吾 J-BOY)
NA(ナレーション)
01.心
02.ドライブ
NA
03.OH! Gメン
NA
MC
04.リンゴガール
05.保健室の先生
NA
06.上京十年目 神にすがる
07.昨日
NA
08.それぞれに真実がある
09.馬鹿兄弟
NA
10.恋に生きる人
MC
NA
11.彼は昔の彼ならず
NA
12.恍惚の人
NA
13.私には星が見える
14.母さん
MC
15.顔2005
16.続・それぞれに真実がある
17.I am a mother
NA
18.チューをしよう〜だまって俺がついていく〜チューをしよう
19.ユミコ
20.笑って俺について来い
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


※今回は「ミドリカワ書房」ということで、 見出しに「緑色」を使用しております。
2007/05/11(最終修正日:2007/07/04)
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