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■シルバー事件 再想(再走)− シルバー事件25区
□correctness−#01:new world order -------------------- story #2#3


物語は今作のキーワード
「KILL the LIFE」を言い換えたと想われる
「ライフ ヲ デス」という言葉から始まる。
月明かりに照らされる街中に立っているのは
果たしてカムイなのか。それとも・・・?

前作では中央の人間であったコウサカ・ミチル。
今では通産省の役人となった彼と
25区の凶悪犯罪課(凶犯課)で働くハトバ。
彼らが桟橋で話をしているところから
物語は動くようであるが、ここでの会話
(コウサカの、「サカグチさんの葬儀以来です。
もう5年になります」という言葉)から、
物語が前作から数年後の設定であることが分かる。
しかしコウサカはずいぶんオーラが出ている。
前作ではどちらかというと
愚直すぎるバカキャラで、
本気で切腹までやらかす男だったのだが、
今回はすっかり上層部の人間の様相である。

ハトバはコウサカにある質問をする。
「事務方の役人が外に出る機会が増えていて、
秘密裏に特捜組織を作ってるって・・・」
そして凄腕が参加しているらしいので、
凄腕と言えばこの業界限られているから、
もしかしてミチルくんかと思ったと・・・。
しかしもちろんコウサカは知らないと言う。
おそらくハトバはもう分かっているのだろう。
そしてコウサカもまた。
水面下で火花が散る。
ハトバはどこか前作のクサビ・テツゴロウを
思い出させる。顔が似ている。髪型が似ている。
初めはクサビかと思ってしまった。
彼はどこへ行ったのだろう。
そして24区はどうなったのだろう。疑問だ。
そう、クサビ(楔)とハトバ(波止場?)という名前にも、
某かのつながりを感じさせる。
楔はV字型の金属片である。何かを固定する役目である。
そして波止場は・・・船を止める場所である。
何か・・・そう、「つなぎとめる」という部分で
2人の名前の持つイメージが一致しないだろうか。
きっと少なからず意識されていることと思う。

場面は変わって25区のタワーマンションの管理人、
クルミザワ・コウスケの死体が発見された。
彼は30歳・・・・・・?
・・・・・・?
いや、どうも違うようだこの解釈は・・・。
とりあえずの、修正をしよう。
まず、ここ(タワーマンションだろう)
で発見された遺体についてだが・・・、
指紋・痕跡なし。
解剖・分析も効果なし。
監視カメラ映像はデータ消失。
被害者は身寄り無し。
目撃者も皆無。
そしてそれとは別に、だなコレは。
死体が発見されたマンションの
管理人の情報が、サカキヒナより報告される――
管理人はクルミザワコウスケ30歳、
身元確認できるものは
半年前の履歴書だけ、
当時は単身者が集まる寄り合いの寮に在住。
しかし彼を知る者はいない。
本籍も台帳に記載なし。
25区に転居時にデータが全部変わっている。
・・・・・・・。ということでいいのかな?
そしてこの謎まみれの管理人に、
シロヤブとサカキは、
新たな死体発見現場へ案内してもらうのだ。
そういう解釈の方が相応しい気がする。
なのでとりあえず暫定的に示しておく。
でもさあこの解釈でいくと、
クルミザワは生きているわけだから、
本籍とか本人に聞けばいいわけで、
不明とかいうのはおかしいなあ・・・。
ここで死んでるのって誰なの?
クルミザワ? それとも別の人?
クルミザワだとすると、
この後シロヤブとサカキを75045室へ
案内する管理人は誰?
よく分からん。
遺体とクルミザワが別人だとすると、
シロヤブの
「誰もクルミザワの過去を知らないのか?」
という言葉に続く、サカキのセリフ
(「遺体の胃から髪の毛発見」)を
どう解釈してよいのか分からないなあ。
んもー分からん!
あとあとまた修正することと思う。
すんません。

んで、話が前後するけれど、
この捜査に当っているのが25区凶犯課の捜査官
シロヤブモクタロウとサカキヒナ、
そしてもうひとり(ウエハラ)が、いるようであるが、
いないようでもあるし、ここはどうだかよく分からない。
上に書いたように
管理人クルミザワの過去がまったくの謎であり、
探っても情報が消されている状況、
それを受けてシロヤブが言う、
「前に先輩に聞いたことがある。
個人情報が消されるってことは普通の事件じゃないって」。
「その先輩って?」とサカキ。
「死んじゃった・・・
事件に深入りしてやられた」。
って誰? 気になる言い方だ。
前作の誰かと関係あるのだろうか。
いやいやしかしシロヤブはまだ刑事になって
三年目だそうなので、
先のコウサカの言葉とあわせても、
シロヤブが前作の誰かと顔見知りである可能性は低い。
あるとすればクサビやムナカタくらいだろう。

ちなみにタワーマンションは
1棟3000人で100棟。30万人の居住者。
応募開始時には100万人の応募があったそうである。
都市生活者を刷新する目的で建てられたとのことだが、
入居開始半年で10件以上の自殺があるという
いわくつきの場所でもある。

案内された先の部屋(75045)にいるのは
シロヤブの上司クロヤナギシンコ。
和製ダーティーハリーと呼ばれる。
七夕の願い事は、
リボルバーの似合う刑事になる」。
美人だが口はめっぽう悪い。
シロヤブをジャブローと呼ぶ。
前作のクサビがアキラをデカチンと
呼んでいたことを思い出す。

部屋には遺体がひとつ。女性。
特に外傷もなく、綺麗なまま死んでいる。
自殺の線も捨てきれないが、
捜査中、サカキが天井に小さな穴を発見する。
なぜか管理人に部屋の電気を消させるシロヤブ(謎)。
すると天井から無数の緑の光線が!
警戒するシロヤブとクロヤナギに対して、近づくサカキ。
金属音と鋭い光りが一閃して、
サカキの口から肛門までを貫く。

・・・サカキ死亡
果たして誰が・・・?

このあとコウサカが桟橋で語る場面が
挿入される。
真意はよく分からないが、
25区を憂っているようでもある。
とすれば、コウサカは立場的にはともかく、
高度管理社会である25区を
現状維持するのが目的ではないようである。
単に思わせぶりなだけかもしれない。

「都市は腐り 都市は造られる
 無窮の業が生活を殺す手段だとしても
 我々は気付かず無闇に罪を委ねる
 だけの人形だ
 笑ってくれサクラ
 己は無力だ 未だ勝てそうにない
 また新しい理想活動が誕生し
 絶望を基礎にして作られた
 偽りの生活が人を汚染する
 24区の再現かもしれんな
 ・・・さて諸君、
 そろそろ夢を終わりにする時間だ」


ちなみにサクラとは、
前作に登場したナツメ・サクラであろう。
父親は公安特殊部隊の隊長ナツメ・ダイゴであり、
自身は24区の凶犯課に捜査官として配属されていた。
そしてアヤメマスプロというプロジェクトで
育成された、いわば「シェルターキッズ」でもあった。
いったい今作にサクラがどう絡むのか?

舞台はタワーマンションに戻る。
管理人と部屋を脱出したシロヤブ。
彼が囮となって敵をひきつけ、
その間にクロヤナギが敵を滅するという。
上階へと向かうジャブローだが、
エレベータが止まる。そしてドアが開く。
現われたのは・・・、郵・便・局・員?

シロヤブ:「配達員・・・?」

そして悟るジャブロー。

 「民間企業と競合するには
 地道な仕事も請け負って
 屋根裏潜って人殺しか・・・」

 配達員:
 「いいか? 25区を保安するのは
 郵便事業連名なんだよ。
 警察は事後処理だけしていればいいものを
 処分業務の実態を見てしまうとは哀れ」

この時点ではよく分からんが、
今回の犯行は郵便屋の仕業であったようだ。
どうやら作り手側の、「郵政民営化なんかを
絡めたかった(絡めた)」そんな思惑を感じる。

危うく仕留められそうになって
オシッコもらしたシロヤブを助ける形で
郵便屋を始末するクロヤナギ。
しかしエレベーターで移動した先には
無数の郵便屋が・・・。

殺戮ギグ、開演
凶犯課の腕の見せ所。

嵐のあとに・・・
再びコウサカが桟橋で誰かと
通話している。
誰かの顔は描かれない。
砂嵐である。

??:
 「対象瑕疵住居地区
 6番ベイサイドタワー制圧完了
 連名関係者39名を処分
 118名は拘束後 処分場へ運搬
 40分後には焼却 予定に変更無し」

コウサカ:
 「奴は・・・?」

??:
 「無事を確認しています。
 先天的な犯罪力に恵まれていると
 確信を得ます」

果たして「奴」とは?
凶犯課新入りのウエハラか・・・?
それとも謎の管理人か・・・?
いや、あとの展開を考えると、
これはウエハラだろうと思うけれど。
このあと、コウサカはウエハラを
ある場所へ向かわせる。
ちなみに上のやりとりから察するに、
コウサカは郵便屋側の人間ではないだろう。
そして凶犯課側でもない。
敵対はしていないが、味方ではあるまい。

ウエハラはある場所でナカネ・キンシロウと会う。
そこまでのエスコートをしているのがサクラ!
ということは・・・
コウサカが作った特捜部隊に
ウエハラとサクラは所属しているということだろうか。
そしてまたウエハラは凶犯課の人間でもある。
二束のわらじであるな。
しかしコウサカの作った部隊は凶犯課特殊部隊
とかなんとか呼ばれているようだが、
なんぜ「凶犯課」を頭につけるのかよく分からん。
ややこしい。
おそらくウエハラがコウサカの息のかかった
「特殊捜査官」であることは
凶犯課内では知られていないだろうと思うのだが・・・。
コウサカの狙いは果たして・・・?
まあ、おいおい明らかになる・・・かな?

ナカネ・キンシロウは
25区の構築者というか統率者であるようだ。
彼の語りは長いので下に記すが、
にしても彼は最初ウエハラに対して
「通産省の犬が送り込んだ蚤かな?」
という言葉を発するが、これはどうだろう、
彼がウエハラ自体の人となりを知らないということだろうか?
だから「もしかして通産省の
(つまりコウサカの)スパイかもしらんな」と
疑っているということか?
とするとコウサカとナカネの関係性がわからん。
ウエハラを呼びつけたのは
確かにナカネのようであるが、
そこにコウサカの仲介があったのだろうか、
おそらくあったのだと思うが、
だとしたら、ナカネはコウサカを使って
ウエハラを呼びつけつつも、
そのコウサカが何か手を打ってきてやしないかと、
疑っているということになる。
つまりパシリにジュースを買いに行かせたが、
それに毒が入ってやしないかと心配している
といったような。
まどろっこしい。だったら直に買いに行け。
じゃあそんなコウサカを使わなきゃ
呼びつけられなかったウエハラっていったい何者・・・?
という疑問は出てくるが、現時点ではいっさい謎。
いっさい話さないしね。
前作のアキラ、つまりプレイヤーの分身、
というのとは立ち居地が違うが、
キャラクターは一緒だと思う。

しかしナカネと通産省?はおそらく
それほど和気藹々ではないだろう。
だから「蚤」を心配しているのだ。
ナカネは25区を成功させたい。
しかし通産省のコウサカは、
25区という社会自体をどうやら憂っている。
そして彼は特殊捜査官に
どうやら「日常を殺す
という任務を負わせているようである。
25区における日常というのが
いわゆる「超管理社会」であるとすると、
それを壊すのが彼、彼らの目的である。
つまり25区の解放・・・か?
その切り込み隊長がウエハラ?
そして同じようにそのウエハラを利用して、
25区を活性化させようとしているのが、
ナカネキンシロウ・・・?
彼はウエハラに、
殺人鬼ウエハラカムイとして、
時折り調整(=殺人)をしてもらいたいと
もちかける。25区の劣性分子をなくすために。
しかし凶悪犯罪化特殊捜査官ウエハラと、
殺人鬼ウエハラカムイという、
なぜ二つの顔を持つ必要があるのか?
凶犯課のウエハラとして調整をするだけでは
なぜ駄目なのか?
それでも劣性分子は減らせるはずだ。
パーフェクトな区を作れるはずだ。

きっとナカネはすべてを手中にしたいのだ。
管理したいのだ。犯罪すらも。
ナカネは、劣性分子をもつ犯罪者を、
ウエハラが凶犯課として調整(=処分)し、
そしてまた同時に、25区で起こる
犯罪(きっと主に殺人)は
ウエハラカムイによって引き起こされるようにしたいのだ。
そうすれば、すべてはウエハラ(カムイ)の
手によるものであることになり、
それはナカネの管理下におけることになる。
だからきっと、
ナカネは犯罪すらも自身でコントロールしたいのだ、
そのコントロールの手段が殺人鬼ウエハラカムイなのだ。

って書いてて思ったけど、
カムイってヒットマンじゃないんじゃなかった?
ただの銀の目の不老不死じゃなかった?
なんで未だに殺人鬼とか言われてるの?
・・・でももうそれは関係ないのか。
実際、前作で暗躍したのは、
銀の眼を持つカムイを生もうとして、
その結果生まれてしまったモンスターだったわけだもの。
だから今回もきっと・・・カムイは暴走する・・・と思うな。
都市を巻き込んで・・・。
ちなみにナカネ・キンシロウという名前、
前作に出てきた、というか「シルバー事件」において
殺害されたナカネ・ギンジを彷彿とさせる。
ギンとキン。何かつながりがあるのだろうか。

ナカネはウエハラにこう語った。
 「新たなる自治体の形成は
 人的資源の確保が急務
 有能な人材は優秀な土地を作る
 24区の失敗は成長と教育の観点から
 計画を長期化させたことです
 人は作るものではない
 人はスカウトするのです
 25区の理想はまさにそこにあります
 優秀な人材が環境や情勢の
 影響によって日本全国に浮遊しているのですよ
 支援・保護すべき措置がまったくない
 追い討ちをかけるように
 郵便屋が大量に解雇されました
 25区の未来人は彼らなのですよ
 その為に旧郵政の事業を基盤にして
 住民登録の徹底化を図りました
 間接的なコミュニティ運営が
 プロジェクトの発端でした
 人々のIDの利用目的を明確にし
 効率的で効果的な人間関係を
 構築するためとしたのです
 そして規程と刑罰を明確にすることで
 嘘のない平等を約束することができる
 望むべき人々にとって
 希望の都市となる
 殺到しましたよ 都市生活者の多くが
 しかしそれは理想を生まない
 堕落した社会を再形成するだけの悪行です
 私の描く未来は新たなるカントウの構築なのです
 地方から集まった人々がカントウを
 作ったように25区も選ばれし地方者が
 作る新社会なのです
 つまり第二首都計画です
 復讐鬼となった政治家も多数賛同しました
 地域に強い地元の殿様方は
 25区へ多くの住民を送り込んでくれた
 地域密着型の不要な人材の放出を
 政治家主導で行いました
 地方は浄化され 25区は増幅した
 しかし25区にも浄化は必要です
 選民とは云え劣性分子は生まれる
 その処分は不可欠です
 貴方が所属する凶悪犯罪課は
 その為の特別機関だ
 特権が認められているのもそうした
 清掃効果を期待してのもの
 これらを踏まえてウエハラさんと
 交渉したい
 25区のスキャンダルを集約したいのです
 故にあなたに新しい名前を用意した
 その名前で活躍して頂きたい
 時折り調整をするだけです
 ウエハラカムイという名を使って・・・
 断る理由はないでしょう
 アナタにはカムイが記憶されている
 貴方がこの都市に活気を与える
 人々の生活の原動力になって頂きたい
 凶悪犯罪課特務捜査官として
 そして殺人鬼ウエハラカムイとして・・・」


最後にハトバとコウサカの会話がある。
ここでの会話からしてやはり
ハトバは、ウエハラがコウサカの
息のかかった人間だとは知らないようだ。
そしてハトバは、先の
クロヤナギ・シロヤブ組 vs. 数多の郵便屋
の最中に現われた
「白いジャンプスーツ」の人間たちが
どうやらコウサカの下の者であると目をつけ、
そして彼らが25区内での事件・捜査に
某かの形で関係していると察し、
コウサカに「テメェ 何者だ?」と詰め寄る。
コウサカはハトバとのやりあいは
望まないようで、
通産省が法の改正を通じて、
25区への強制執行力を強化するまで待ってくれ、
おとなしくしていてくださいと、
忠告する。
できないというハトバに対し、
コウサカは、
『凶犯課を潰します』と脅す。

ハトバ:
『潰されない・・・としたら?』

コウサカ:
『その時は アナタと闘う時です』

ハトバ:
『楽しみだな』


また、
それぞれの思惑がカムイを中心にして、
回り始めた――。


#02:good looking guyへ続く・・・


2006/03/20(最終修正日:2006/04/07)
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