■The Sliver structureのTopへ


■シルバー事件 再想(再走)− シルバー事件25区
□correctness−#00:prototype -------------------- story #1#2#3


今さらながら、であるが。
この“#00:prototype”は体験版である。
無料でダウンロードできる
携帯用のアプリケーションである。
アプリ。
体験版っていうから、
この後のストーリーを
触りだけプレイできるのかと思っていたら、
これはこれで独立した話だった・・・。
ということで、
今さらながら、プレイした。
少しだけ新たに得られた情報もある。
いきなり最初にココを読んだ人は、
きっと「?」だと思うので、
その「?」度合いを少しでも
そう少しでも、軽減するためには、
他のテキストを
できるだけ更新順に
読んでくださいませ。すいません。

で、
さて――

*** *** ***

 『過去は死なない――
 過密した首都圏の
 制馭を旗印とした
 国家経済特別行政自治区24区計画から
 30年経過し、
 徹底管理された選民による
 経済活性化は円熟の期を迎えていた。

 人びとは、管理社会に
 我が人生を委ねることを渇望し、
 未来の理想社会を24区に見た。
 人間は、抵抗力を失い、
 そして犯罪力は増幅し、蔓延する。
 24区は、理想社会と
 犯罪社会の両面を抱えていた。

 カントウ25区は、
 テストサンプルである24区構造の
 瑕疵を解決して
 尚グレードアップした、
 加速した完璧な理想社会である。
 新たなる自治体の構築を掲げ、
 非コミュニティ社会を地盤とした
 環境衛生地区が誕生した。


 犯罪は、終わらない。


 そして歪みは進行する』



*** *** ***

25区海浜公園。
コウサカが凶犯課特務捜査官に
今回の任務を告げている。

それはタワーマンションの捜査。
もちろんこれはまだ
#01:new world order”よりも
時間的に前の話。
まだ凶犯課の捜査の手は入っていない。

コウサカが危惧しているのは、
これまでにタワーマンションにおいて
発生した自殺件数の多さである。
分譲開始から4ヶ月で9人の死者。
死因は自殺と断定されてしまっており、
しかも情報がすべて隠蔽されている。
中央警察からの介入も困難。

事件がブロックされている。

だがしかし、「ある筋」から
今回は情報が入ったという。
マンション75階において、
新たな死体が発見された。
そしてこのことは
その情報発信者以外には
まだ知られていない。
その発信者が誰なのかが気になるが・・・、
おいおい明らかにしてくれると嬉しい。

そしてこれをきっかけにして、
コウサカは、このある種「異常」な事件に
食い込んでいこうとする。
そのために特務捜査官を
マンションに送り込もうというのである。

別のルートで潜入している
本部の捜査官がいるから、
その人物と接触しろ、というのが
コウサカのとりあえずの指令であるが、
この人物というのは・・・、
これから出てくる人だろう。
このあとすぐにね。
そのあと、本格的に捜査申請、
捜査開始となるようだ。

コウサカが捜査を統括。
そして現場はこの特務捜査官に
任せられるらしい。
・・・・・・。
ん、これって・・・、誰?
頭がこんがらがってきた。
えーと・・・、
「ウエハラ」・・・は
凶犯課に入るはずだから、
彼ではない?
とすると、あれ
ウエハラって、
特務捜査官じゃない・・・?
あれ・・・
よくわからなくなってきた。
まずいなあ。
ホント考えがアッチコッチ
浮遊して読み手の方には
申し訳ないんだけど・・・
ちょっとどこが腑に落ちないのか、
整理してみるか。

まず――
a)“#01:new world order”において、
  ナカネ・キンシロウとコンタクトしていたのは誰か?


これがひとつだ。

次に――
b)凶犯課に配属された「ウエハラ」とは何者か?

これもひとつ。

最後に――
c)タワーマンションに管理人として
 潜入した凶犯課特務捜査官は誰か?


c)については分かる。
これはまんま、
コウサカの下で動く特務捜査官である。
しかし、さーて・・・こっからが分からん。
a)については二つの可能性がある。
c)と同一人物という可能性がひとつと、
b)と同一人物という可能性がひとつ、だ。
しかし「特務捜査官として」という発言を
ナカネがしていることと、
ナカネに会うまでを
サクラがエスコートしていること、
この二つを考慮に入れると、
c)と同一人物という考えが現段階では
妥当であるように思える。
つまりa)は、c)と同一の凶犯課特務捜査官。
とすると、そう、残った疑問は、b)だ。
凶犯課に入った「ウエハラ」とは誰だ?
ナカネが特務捜査官に与えた名前は、
「ウエハラ・カムイ」ではないのか。
僕はそう思い、凶犯課に来た「ウエハラ」は、
コウサカの部下である特務捜査官だと
決め付けていたのだが・・・、
僕はもしかしたら、大きな間違いを
していたのかもしれないな・・・。
なぜって?
ここに出てくる特務捜査官は、
コウサカの指令でタワーマンションに
「管理人」として潜入したのだ(おそらく)。
そして後に管理人として
シロヤブやサカキを事件現場に
案内している(おそらく)。
とすると、その管理人を務めた特務捜査官が
凶犯課に配属されてきたと考えてみよう、
シロヤブやクロヤナギがその顔に
気付かないわけがない。

とすると、凶犯課の「ウエハラ」とは・・・
「特務捜査官ではない」可能性が浮上する。
あくまで可能性だが。
こんな根幹の部分で捉え間違いを犯すことは
非常に悔しいのだが、とにかく現段階では
上記の問いに結論を出すだけの
情報を得られていないので、
とりあえず、暫定的にであるが、
凶犯課のウエハラは正体不明の男である、
ということにしておく。
あとで必ず結論は出せるだろう。
それまでこの問は保留だ。

・・・・・・。
話を元に戻そう。

とにかくコウサカと
タワーマンションへ向かう。
ちなみにタワーマンションの
補足事項。
区民主権の独立自治体。
よって国の干渉はいっさい受けない。
これは、自治体いかんによっては
どす黒い場所になるはずだ。

コウサカは通産省を通じて、
中央警察から
この事件を追うという。
中央警察とは
彼が以前所属していた
組織でもある。
そのコネクション、という
ことだろうか。

捜査官に対して、
「管理人登録して潜入しろ」
というコウサカ。
管理人・・・管理人・・・?
管理人になれってこと?
だとしたら、
これって・・・うーん、
やっぱり凶犯課を
事件現場に案内した管理人?
とすると、GLGことカミジョウが
死の前の会ったという管理人も
この特務捜査官?
そして地調の情報を
流そうとした(もしくは流した)。
そういうことか?

コウサカより、管理人IDと
これから潜入する
部屋のパスワードを受け取る。
ん、待て待て、待てよ!
IDを見るとだな、
「75045」って書いてある。
これは潜入する部屋の番号だろ?
ってことは、そこの住人に
成りすますだけってことか?
「管理人登録」って言葉の
意味が分からん!
管理人になるのか、
それともとりあえず住人に
成りすまして潜入するだけなのか?

ま、とりあえず潜入だ。

これを持って単独で入棟、
ドアボーイにIDを見せて、
マンション入り口を突破。
・・・・・・でもアレだよね、
IDが合ってるからって、
いきなりやって来た男を通す
ドアボーイもおかしいよね(笑)。
管理人として潜入するにしろ
住人としてにしろ、
ドアボーイが顔を覚えていないのも
また、おかしいよね(笑)。
整形でもしてんのかな。
あ、でもまだ分譲開始
4ヶ月だから、ドアボーイも
管理人or住人の顔を覚えきれてないのかな、
って自分なりに納得してみる・・・。
しかもこれが今回一回こっきりの
潜入なのか、長期に渡る
潜入なのかがハッキリしない。
難解だー。

エレベーターホールへ行くと、
なんかパトリックとかいう
名前のひょろい男性に
エレベーターの構造を説明される。
ベータボーイ(エレベータボーイ)か。
彼の、マンションに対する
説明の中に、ひとつ面白い言葉を見つける。

 『ここでの日常は
 現実を上回ります』


つまりここでの日常が
「現実」を凌駕している、
言い方を変えれば「異常」
ってことだな。

ここから全8エリアの
各エレベータへ向かえるらしい。
とりあえず行くべきは第7エリア、
そして75階へ行こうではないか。

と、降りた途端、
サクラに出くわす。
ナツメサクラ。
彼女がコウサカの言っていた
「別のルートで潜入している
本部の捜査官」だろうか?
とすると、「本部の捜査官」、
ということは、サクラもまた
特務捜査官ではない・・・?
しかし彼女は、
コウサカのことを口にするとき、
「ミチル」という呼び方を
していることから、
決してコウサカと
無関係ではないだろう。
どういう立ち位置なのだろう。
サクラは、この特務捜査官の
印象が、「あの男に・・・」と言う。
「似ている」と言いたいのか。
あの男。
前作のプレイヤー。アキラだろう。

で、件の部屋、75045室へ入室。
ポチっとパスワード入力する。
これはあれだ、
ユズキミルの部屋だ。もちろん。
死体もある。綺麗なまま。

特務捜査官として関わる最初の事件。

サクラ:
 『捕らえるべきは 犯人ではありません。
 犯罪を殺すのが あなたの任務です』


ん、犯罪を殺す、
つまりそれはこの25区の裏で
歪みを引き起こしている何か大きなものを
退治するってことなんだろう。
でなきゃいくら犯人捕まえても埒があかんと。
やはりコウサカの思惑は、
この25区の「異常」な「日常」を
「殺す」ことにある。

サクラ:
 『ミチルは この事件でアナタが
 覚醒すると信じて現場に送り込みました
 でもワタシはまだ戻れない
 戻るときはアナタを殺る時か
 それともアナタに殺られる時か・・・』


どういう意味だ?
覚醒、というのは分かる。
この特務捜査官――
(文脈的におそらく「ウエハラ」だと
思うのだがなー、違うのか・・・?)
の中に眠るカムイが目覚めるということだ。
それによって何がどうなるかは分からないが、
コウサカがそれを期待しているということは、
彼にとってそれがプラスに働く、
もしくは働く可能性があるということだ。

後半の言葉は・・・どう解釈するべきか。
戻れない、というのは、
素直にコウサカの指揮する
部隊には入れないということか。
だとしたら、なぜ?
カムイに因縁があるからか?
だからそのカムイを内に秘めた
特務捜査官と共に仕事はできないと?
サクラとカムイの因縁というのは、
前作で彼女の父ナツメダイゴが、
カムイと関係したシモヒラアヤメという女性に
意識不明の重体に追い込まれたという
事実がそれに当るだろうか。
ちなみにダイゴが
現在も存命しているかは分からない。
しかし直接的にカムイにやられた
わけではないのに、
そこまでカムイに因縁を持つだろうか?
しかしそれ以外に
この言葉に対する解釈を思いつかない。
カムイは仇敵。そんな思いだろうか。
けれどこの特務捜査官自体が
カムイ、ではない。
カムイになる可能性を秘めているのが、
彼なのである。
だから今すぐにどう、というわけではないのだ。
だから彼がカムイとなったときには、
サクラは何か行動を起こすのかもしれない。
殺るか、殺られるか、といったような。
もしくはそうせざるを得ない状況に
なることを確信しているのかもしれない。

話が逸れるが、
ここ25区でのカムイがどういう存在かが
いまいち分からないな。
人々の間でどう言われているか、
ではなくて、
前作のように何か裏に「カムイ製造計画」
とでもいったようなものが
存在しているのかどうか、そこが分からない。
カムイ製造計画、というのは、
端的に言えば、
「カムイを育てる」ということである。
小さな子供たちを集めて、
地下環境で育成するのである。
「カムイ」にするために。

前作では最終的に、それは「カムイ」が
持っていたとされる不老不死の「銀の眼」を
発現させる目的で行われていたと、
僕は結論づけた。
まあしかし結局出来上がったのは、
暴走する区民、だったのだけれど。
しかし「カムイ」は継承されつづけた。
次にカムイとなるべき人間は、
しかるべき場所でカムイに関する
情報を送り込まれ、カムイとなった。
24区のブレーン、ネヅという男が
おそらくそれを望んだから。
それが行われつづけた。
だから24区には(おそらく)
何人ものカムイが誕生しては
消えていった。

そういった過程が、
ここ25区にあるのかどうか、
である、僕が気になるのは。
存在している、ようにも、思える。
でなければ、「覚醒」や
「カムイが記憶されている」と
いった言葉は使われないと思うのだが・・・。

話を元に戻そう。
どうやらコウサカは、
ここ25区で蔓延する犯罪に、
犯罪力で以って対抗する
つもりでいるようだ。

つまりカムイ。
犯罪力の象徴。
なるほど、だからコウサカは、
この特務捜査官が
カムイとして覚醒することを
期待しているのか。
犯罪に立ち向かうために。

毒を以って毒を制す。

しかしサクラは云う――

 『危険な賭けよ ミチル』

なぜ?

 『毒が強すぎる』

果たしてカムイは
覚醒するのか。
そして25区は・・・・・・。


#01:new world orderへ続く・・・


2004/04/25
▲このページのTopへ ■The Silver structureのTopへ



welcome to my world.