■The Sliver structureのTopへ


シルバー事件 再想(再走)− シルバー事件25区:はじめに


以前僕は「シルバー事件」という物語について、
自分なりに某かの答えを導き出そうとして、
テキストにまとめてみたことがあった。
それは成功したとはいえなかったが、
自分なりに答えは得られたつもりでいた。

しかし、再び「シルバー事件」は動き出した。
今回はリアルタイムで追っていこうと思う。
すべてが終了した時点でまとめることも
考えたが、こうしてリアルタイムで追っていくことで、
謎が明らかになっていくその緊張感を、
読み手のみなさんと共有できれば、
などと思っている。

基本的に前作を知らなくても
話は分かるかと思うのだけれど、
知っていればより深く楽しめることは間違いない。
ということで、気になる人は、
前作「シルバー事件」についてのテキストも読まれたし。

「シルバー事件」の続編、
「シルバー事件25区」は携帯用コンテンツである。
auにおいてはシステム上の問題だろうか、
配信されていないようであるが、
docomo、およびvodafoneにおいて1話ずつ、
定期的に配信されていくことになっている。
一応書いておくと、僕はずっとauユーザーだった。
それがちょっとしたきっかけでvodafoneに
変更したのであるが、
その直後に「シルバー事件25区」に遭遇した。
これも何かの縁であると、自分では勝手に思う。

「シルバー事件25区」は3重構造の物語だ。
視点が3つある。
まずひとつは、
「シロヤブ・モクタロウ」の視点。
次に「モリシマ・トキオ」の視点。
最後に「ツキ・シンカイ」の視点。
前作が2重構造であったことを思うと、
今作はさらに複雑化しているようだ。

シロヤブモクタロウは
25区凶悪犯罪課(凶犯課)の捜査官。
25区内で起きた犯罪を、
上司のクロヤナギ・シンコ、
そして新人のウエハラと共に追っていく。
シロヤブのパートには
「correctness」というタイトルがつけられている。

モリシマトキオは
前作にも登場したフリーのライターである。
飼っている亀の名前はアカミミ。
タバコはプラシーボ。
前作において、彼は、
24区のシェルターキッズ政策において育成された
「シェルターキッズ」であることが明らかになっている。
父親は24区長のハチスカ・カオル。
しかし前作の“談話室タムラ”における
クサビ・テツゴロウの告白によって
実はカオルは、
その父親のウミノスケによって殺害され、
IDを奪われていたことが明らかになっている。
要するにカオル=ウミノスケということ。
モリシマのパートには前作同様
「placebo」というタイトルがつけられている。

最後にツキシンカイ。
彼は25区の地域調整課(地調)の中堅職員である。
新人のオオサトとコンビを組み、
25区内のトラブルを隠密に調整する仕事を担っている。
彼のパートには「match maker」という
タイトルがつけられている。
“match maker”とは結婚の仲人や
ボクシング・レスリングの試合における
組み合わせを決める人物を指すらしいが、
果たしてこれは、ツキの仕事を意味しているのか。
つまり25区の仲介人といったような。

とりあえずこの3パートが絡み合いながら、
25区における「事件」は進んでいくようである
(※加えて、途中で話は24区での
コダイ・スミオの行動を描いた
“transmitter”へ分岐する[!])。
ということで、この各パートの一話ずつを、
ここでは、順次追っていこうと思う。
果たしてその先に待っているものは・・・
(※各話へ下記からリンクしています。
 配信に応じて随時追跡予定です)



−リンク−
シロヤブ モクタロウ編−『correctness』
 #00:prototype
 #01:new world order
 #02:good looking guy
 #03:boys don't cry
 #05:electride



モリシマ トキオ編−『placebo』
 *01:NAGARE
 *02:TIGIRI

 *03:YOGORE
 *04:SIZUKU
 *05:MISOGI



ツキ シンカイ編−『match maker』
 ''01:underground theater
 ''02:quiet cradle
 ''03:about nighthawk
 ''04:the lunar orbit
 ''05:moon over 25



コダイ スミオ編−『transmitter』
  -- digitalman



2006/03/20(最終修正日:2006/06/02)
▲このページのTopへ ■The Silver structureのTopへ




welcome to my world.