■Occasional ThoughtsのTopへ


歯は大切に:�◆福寨消漫�

え〜、え〜、前回からだいぶ時間が経過しておりますが、
ようやく第二部を書いております。
待っておられた方は居ないかと思いますが、
いらっしゃいましたらお待ちどうさまでした。

前歯の虫歯のあまりの進行ぶりに
あえなく神経を抜く羽目になった僕でありますが、
この「神経を抜く」という作業には、
2通りのやり方があるようです。

まずは麻酔を1発打ち、即行で抜いてしまうもの。
で、もう1つは何回か通院して
徐々に神経を薬で殺し
神経が死んだところで抜くというもの。

僕に施されたのは後者の治療でした。
まず、歯を削りました。
どう削られたのかはよく分らないんですが、
どうやら筒状に削られたみたい。
で、その穴に薬を詰めると、そんな感じですね。
その「薬を詰める」作業と「消毒」作業(まあ歯に穴あけてるわけですから)、
これを何回か通院して、その度に繰り返すわけです。

で、神経が死んだところで「抜く」わけですが、
どうやって「神経が死んだ」ことを確認するのか?

これはもう「触れてみる」しかないようです(!)。

僕は3回ぐらい薬を詰め替えたあとに、
1回神経に触れられたんですが、明らかに痛かったです(笑)。
まあ死にかけだったみたいで、
そんなに痛くはなかったんですが。

と、さて、
ここでチョット余談に入ります。
まあ当然といえば当然なんでしょうが、僕の通った歯医者さんも
大方の歯医者さんと同じように、
午前中診療して、昼間休んで、また午後に診療します。
で、僕が午前中最後の患者さんで、後に誰も居なかったりすると
先生は何かいろいろお話してくれたんですね。

そこで聞いた話の1つがですね、
歯医者さんもお役人から「監査」と言いますか、
そういった診療内容の検査を受けるらしいということ。
上から派遣されてきたお役人は、歯医者さんのカルテと
役所が定めた「診療マニュアル」じみたものを照らし合わせ、
歯医者さんの治療がどうやら不適当であるとそう判断した場合には、
歯医者さんたちに教習を受けさせるらしい(!)んですね。

で、最近は若い歯医者さんたちが
やたらと教習を受けさせられているそうなんです。
それは何故か?
もちろん、
「カルテに書かれている治療がマニュアルに沿っていないから」
なんでしょうが、
これにはいろいろ裏があるようでして、
どうやらマニュアルには患者を無視しているような部分があるみたい。
例えば、「神経を殺す薬を3回塗っても神経が死なない場合は、
患者が痛がろうとも神経を抜いてしまうように」
というような規則が存在するらしいのです!
僕に話をしてくれた先生は、
自分も若いときに神経を抜かれた経験があるそうで
「そんなことしたら痛いしね、
治療にだって余計に時間がかかっちゃうんだよ」と、
そう言ってました。
「だから俺は神経が死ぬまでは何回でも薬塗って、それから抜くんだ」と、
そうも言ってました。

でも、そういった「何回も薬塗りました」ってことが明らかなカルテ、
これを役人に見せてしまうと、
「ハイ教習」みたいな流れになることがあるそうなんですね。
そういった患者に良心的な治療を行っている若い歯医者さんたちは
お役人に立てつけず、泣く泣く教習を受けざるを得ないようです。
お役人の方だって、
別に「何人を教習させたか」ってことで給料が上がるわけでもないのに。

で、僕のお世話になった歯医者さんはどうなのか?
教習を受けていないのか?ってことですが、
あの先生はどうやら業界でも有名な「猛者」のようでして(笑)、
若い頃から相当の暴れモンだったようです。
現在はおじいさんですが、腕っ節はたくましいです。
「何かあると暴れられる」ってことで、
先生のとこには滅多にお役人はこないそう。
来るとしても、「先生、この辺でどこか美味い飲み屋ないですかね〜」みたいな
世間話でお茶を濁して帰っていくそう。何じゃそら!

ってな話を聞いたんですよ僕は。まあ余談ですが。

で、さあさあ僕の話に戻りますが、
度重なる通院のおかげでようやく神経も死んでくれたようで、
神経も無事に抜くことができました。
何か妙な道具で抜いてたみたいですが、
僕は怖くて目閉じてましたので(笑)どんなんかよく分りませんでした。
ゼンゼン痛くはなかったんですが、ただ、
「歯の中に何か入ってきてるなあ」的な感覚はハッキリありまして、
妙に気持ち悪かったです。

さあ神経も抜いたし、これで一件落着、
あとは歯に開けた穴をふさぐだけだなと、そう思ったらさにあらず。
いきなりふさぐことはできないみたいですね、これ。
何でかというと、神経を抜いたことによって
なんかしらの症状が出る可能性があるわけですよ。

っていうか、症状云々以前に、痛いです。
抜いた後が猛烈に痛いです。
僕が神経抜いたのは前歯ですが、
もの食べるときに注意しないと前歯を使ってしまって地獄を見ました。
歯の先をハンマーで殴りあげられたような痛さ!
もちろん実際に殴られたことはありませんが(笑)、
イメージとしてはそんな感じでございました。
どんなに柔らかいものを食べたとしても、前歯に当ってしまうとそんな痛みが。

何で神経抜いたのに痛いんじゃい!とそう思ったら
これは正確には「抜く」というより「切る」って表現が相応しいようで。
よくよく考えたら神経なんて脳までつながってるわけですから、
それを「抜く」なんてことは尋常じゃありません。
ってことで「切る」、
切ってこちら側からの刺激が脳に行かないようにしてしまう、
そんな感じでしょうか。

そんでその切ったあとってのが、しばらくジンジンと痛むみたいなんですよ。
だから「痛い」、神経を抜いた後は「痛い」んです。
下手をするとその切り口が炎症を起こしてしまったりして、
大変なことになるみたいです。
そんなこんなな理由で、すぐにはふさげないわけなんですね。
しばらく通院して消毒をしたりしながら様子を見ます。

僕の場合は、週1で2、3週間通院した頃に、
痛みがなくなってきたんですよ。
お、と思って、
恐る恐る柔らかいものから前歯を使って食べてみました。
痛くない!
やった!
何でも食える!
これは次の通院時にふさげるかも?とそう思いました。

と、次の通院日も間近に迫ったある日、
周辺の方々と、外食をする機会があったんですね、
行ったのが〇〇バーガー。
ちなみにファストフードではありません。
一応「その場で作ってる」ということになってるお店です。
何か電子レンジの音が聞こえたって話もありますが(笑)。
まあそれは置いといて。

バーガーですよ、バーガー。
かぶりつきですよ(変な意味じゃなくてね)。
前歯使いまくらなきゃ食べれませんよ。
噛み切れませんよ。

注文をする前に、
僕の脳裏には一抹の不安がよぎりました。
「バーガー系を食うのはまずいかもしれんぞ…」と。
「せっかく治まった痛みがぶりかえすかもしれんぞ…」と。

しかし僕はひるむことなくバーガーを注文!(具体的に何かは忘れました)。
普段は小心者なくせに、なぜかその決断の瞬間だけはビッグな心意気。
「だいじょぶだろ、へ〜きへ〜き、普通に飯食えてるし」と、そんな精神。

で、僕の前に現われたバーガー。
その姿をみてやはり躊躇した僕は、
何とか奥歯で噛み切れないかと、しばらく孤軍奮闘。
しかしあえなく撃沈。
「ここで逃げては男が廃る!」と思ってはいませんが、
僕は最終兵器(前歯)でバーガー君に戦いを挑みました――

ウォリャアアアアアアア!!!!←僕の心の叫び。

――と、なんとか最終兵器(前歯)で
敵(バーガー)の身体をガッチリとキャッチ。

後はこいつ(バーガー)を殺るだけだぜえ!!!!←僕の心の叫び
蜂の巣にしてくれるわ!!!!←僕の心の叫び
勝機はわれにあり!!!!←以下同文
天国は近い!!!!←以下省略

――ってな勢いで切り込んでいったんですが、やはり敵もさるもの、
我が最終兵器の機関部に強烈な一撃を見舞ってくれました。

ここで僕の身に起こったことを、
分りやすく、そして正直に言いましょう――
「前歯に痛みが走りました」(笑)。

これはもう
エマージェンシーコールですよ。
赤色回転灯が点りましたよ。
機関部破損。出力低下。
一時撤退。

「やっぱり痛い!」

ということで、小休止後、
機関部破損という状態にありながら何とかバーガーをたいらげた僕ですが、
前歯には致命傷を負ってしまいました。

そして次の歯医者さんへの通院時、先生は僕の歯を軽く叩きました。

先生:「痛い?」
 僕:「ハイ痛いです」
先生:「アレ、まだ痛い?おかしいなあ
    炎症も何もなさそうなんだけどなあ」

と、そんなやりとりが展開されました。

先生スイマセン。
切ったばかりの神経を〇〇バーガーでの格闘に使用したために
切り口の痛みがぶりかえしたんです。きっとそうです。
でも僕には言えません。何か馬鹿っぽい気がして(汗)。

ってことで僕は黙っておりました。
ここから先、痛みが引くまでが長かった…。3、4ヶ月はあったでしょう。
その間、前歯で思い切り噛むことはできないわけですよ!
圧倒的苦痛。悶絶必至。もう治らんかも、なんて思いもよぎりました。

しかしある日痛みがウソのようになくなり、
ようやくふさぐことになったわけですよ。
でも「隣の前歯にも処理が及ぶから」ってことで、
その隣の前歯さん周辺に麻酔注射を打たれました。
しかも4回も5回も…。半泣きでした…。

で、ようやく、ホントにようやく、前歯の治療は終わったわけです。
長いです。長すぎます。途中でへこたれそうになりました。

歯は大切にしなきゃいかんですね。マジで。
ほんっとに後悔しますよ。

「後悔先に立たず」という言葉の意味を噛み締めると同時に、
「歯は大切にしよう」と心に誓わされました。

みなさんも歯は大切にしてやってくださいね。

2002/08/01 (最終修正日2003/05/22)
▲このページのTopへ ■Occasional ThoughtsのTopへ




welcome to my world.