MONTHLY RECOMMEND [2004, May] Home

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Artist(s) … CHINA DRUM
Title … SELF MADE MANIAC
Number
01.one thing / 02.guilty deafness / 03.somewhere else / 04.fiction of life / 05.all i wanna be
06.down by the river / 07.another toy / 08.60 seconds / 09.foxhole / 10.control
11.stop it all adding up / 12.botherd / 13.wrong again / 14.jack / 15.complete
※13、14、15曲目は、日本盤のみのボーナストラック。

Comment
今月は個人的にピンとくる目新しいもんがなかったので、趣旨に反するけれども過去に購入した作品から。まあHPを始める以前に購入していたものなので、別に「以前にどうにも薦めきれなかったものをしようがなく…」というわけではない。

コレは英国のバンド、China Drum(チャイナ・ドラム)の2ndアルバム。97年リリース。彼らはこの作品では4人組(Adam, Bill, Dave, Jan)。1stのときは3人組で、ドラマー兼ヴォーカリストのAdamは、ライヴでもドラムを叩きながら歌っていたらしい。しかし今作からはJanが参加し、彼がライヴドラムを担当するようになったみたいです。レコーディングではAdamが叩いているみたいですけど。

某雑誌では10点満点(あくまで指標)を獲得したこのアルバム。当時の僕には英国っぽさとかアメリカっぽさとかまるで分らなかったのだけど、後年になるにつれて、この弾けっぷりにアメリカの匂いを感じ、陰がありながらも流麗なメロディラインには英国らしさを感じるようになってきた。まあ基本的に音はパンキッシュなロックであるけれども、今現在炭酸水の泡のごとくボコボコ湧き出ている「ポップパンク」なバンドたちとはまるで違う。何が違うって、僕はいわゆるポップパンクバンドは聴いていない(聴きたくないわけではない、手が回らないのだ)から、あまり説得力がないんだけど、とってつけたような明るさとか、その逆に、ありきたりな安っぽいネガティヴィティがここにはない。あくまで普通〜に曲作って、普通〜に歌ったらこうなりました的な、いさぎよさ、気持ちよさがある。うーん、いそうでいない、この感じ。いやどっかにいるのかな?最近で言うとエモに近いかも(かも)。

日本盤の解説では、なんとハスキング・ビー(当時まだ3人)のイソベくんとテッキン、レオナが、有島博志さんとなぜか座談会じみたことをやっている(笑)。そこでも言われているように、このバンドの良さはメロディに尽きるでしょう。1stではもっと荒っぽかったらしい音、それは本作ではとても澄んでいて、その分POP度も増したのかもしれない。シンガロング系ではないんだけど、聴いていて非常に清々しい、気持ちいい。僕はM-2〜6の流れがすごい好きで、パターンは違えどいずれもドライヴ感満点のリズムに乗る蒼いメロディが導く「切なさ」が堪らない。切な系(変な呼び方だ)とか哀愁メロディックパンクとか、そんな言葉に反応する人は聴いてソンなし!っていうかそういう人は既に知ってるよね(笑)。

しかしこのチャイナ・ドラム、そんなに詳しく調べてませんが、どうにも現在の状況(バイオグラフィー)が不明。この後「チャイナ・ドラム」から「Drum(ドラム)」へとバンド名を変え、アルバム(『DISKIN』。2000年リリース。かなり音楽性を変更した模様。ダークでダンサブルで歪みきったインダストリアル路線との話も。丁度このころ「ビートUK」で、ドラムのライヴ映像を見た気がするんですが、チャイナ・ドラムらしさはまったくありませんでした…)も出したことは知ってるんですが…その後が分りません。メンバーチェンジがあった気もするし…。活動はしているような…? 嗚呼、なんとこの『セルフ・メイド・メニアック』、今は廃盤らしいですぞ(多分)!もったいないなあ。僕は今でもたまに引っ張り出して聴くのに…。売っているの見かけたら、そしてサイフに余裕があったなら、今のうちに買っておきましょう。



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