MONTHLY RECOMMEND [2005, January] Home

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Artist(s) … BEDTOWN
Title … ABSTRACT DOCUMENTARY GIRL
Number
01.学生服の少女 / 02.光として / 03.屋上の少女 / 04.fantasia / 05.君の呼ぶ声

Comment
BEDTOWN(ベッドタウン)の1stミニアルバム。2005年リリース。ベッドタウンは、元SOFT TOUCH(ソフトタッチ) の佐野史紀(さの・ふみき:G/Vo)さんと、星野誠(ほしの・まこと:Dr)さんのコンビで2003年にスタート。その後2004年に、サポートベーシストだった佐々木正昭(ささき・まさあき)さんを正式メンバーに迎え3ピースに。本作以前には、enndiscの主催するサウンドトラック『A Soundtrack For Everyday Life』に2曲を提供している(本作には未収録)。

ソフトタッチを好きだったとは言え、ベッドタウンの音を聴くのは初めてで、どんな音なのかまるで想像がつかぬままに、フタを開けてみた。もちろんソングライターは依然佐野さんであるからして、メロディにそんなに驚くほどの変化はないのであるが、ソフトタッチのようなぶっといギターの音はまるで聴こえてこないので、触感はかなり大人しめ。味わってみた感想は、ソフトタッチを甘さ控え目にした感じだった。佐野さんの声は少し憂いを帯びたようで、僕が少し苦手だった甘ったるさが抜けていたし、メロディもあまり起伏のない淡々と流れるようなものだった。ホームページには「心地良く腰にクるビートのうえに、ギター弾き語りバックトラックをのせる、アブストラクトフォーク的ツーピースのユルいバンドとしてスタート」と書いてあるが、なるほど確かにそのとおり。ゆるやかな空気に乗る甘さ控え目な歌声、一発聴いて思うのが、ママレイド・ラグとか、あのあたりの感じ。なんとなくね。

作品のタイトルにある“Abstruct”や“Girl”、それから曲タイトルに出てくる“少女”という言葉、また、歌詞に出てくる“散弾銃を乱射 手当たり次第乱射”、“公園抜けて ファンタジー/少年刺した シンパシー” というドキリとさせるような言葉には、なんとなくナンバーガールを思い起こさせられたりもする。こういったちょっと殺伐さを感じさせる歌詞は、ソフトタッチ時代にはなかったと思う。歌いたいことが変わったのかな。しかしアコースティックなサウンドのせいか、はたまた甘めの声のせいか、その殺伐さはまるで目立たず、全体としては、どこかボンヤリしてて、夢見ごこちな音。イメージとしては二度寝するときの心持に近い。ずっとこのままかもしれないけど、こっからどう転がっていくのか、楽しみでもあります。ちなみに大手レコードショップの何店舗かでは、特典として“学生服の少女”のPVが入ったCD-ROMが付いた模様。




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