あーアレだなあ、アレ、
やっぱりこういう何て言うんだろ、
いろんなバンドが出るイベントには、
自分は向かないのかもしれないなー。
何か集中力途切れがちになってしまう。
っていうかアレかな、アレ、
出演アーティストが、去年と半分ほど
カブッているのが、集中できない原因か?
去年2005年9月24日に開催された、
「daimasの日記スペシャル」。
その第二弾が、この日、
2006年9月24日に催された。
タイトルは、シンプルに「live924」。
出演アーティストは、登場順に、
BIGMAMA、VOLA & THE ORIENTAL MACHINE、
海北大輔・大岡源一郎、lostage、
POLYSICS、PERIDOTS、BEYONDS、SYRUP16g。
であった・・・。
一応全アーティストさんに
興味を持ってるんだけどなあ。
うーん。
去年のほうが楽しかったなあ、個人的には。
あとホットドッグ並びすぎ(笑)。
いやそれはいいんですが。
本当は何かレポートという
形にするべきではない印象が、
自分の中にはあるのだけれど・・・、
まあ、それもアレがアレですし・・・、
個人的に、特筆すべきことだけ
書いてみましょうか。
*** *** ***
BIGMAMAはエモというよりも、
メロコアな印象であった。
ヴァイオリンがいるし、
やっぱりイエローカードとイメージが重なる。
ヴァイオリンて消えちゃうかと思いきや、
そこはやっぱりさすが、
この編成でライヴを重ねてきただけある、
ガンガンに聞こえてきた。
冒頭が“CPX”であった。アンドロイドの歌。
でもホント、やっぱりこういう音を
鳴らすバンドさんはそりゃあ一杯いるので、
どう差別化をはかるのかが問題だったりするわけだけど、
とりあえずそんなことは関係なく、
楽曲がPOPだったなーー。僕は嫌いじゃないんです。
メロコア的な音を出しているバンドさんは、
よくも悪くもそのままの場合と、
どっかでボンと弾けて、
普遍的なPOPミュージックを鳴らすようになる場合と、
きっと二つの通り道がある。
BIGMAMAはどちらになるだろうか。
僕は、後者、な気がするのだがなー。
あんまその辺の音に親しんでないから、
「ここがこうだから・・・」とか言えないけれど。
でも声やメロが男臭くないからね、
インドアっつうか文化系っつうか、
そういうスポーティじゃない人たちからも、好かれると思うな。
そんなBIGMAMA、
残念ながら、この日をもって活動休止とのことだが、
きっと再始動は、そんなに遠くないんじゃないかな?
ぜんぜんポジティヴな空気を感じたし(無理なくね)、
メンバーの言葉を考えても、僕にはそんな印象があった。
帰ってくるときが、ちょっと、
いやけっこう、楽しみです。
*** *** ***
二番手のVOLAは、うーん、
登場の際に流れる“BLUE MONDAY”に、
会場の手拍子が重なるのが
「ナンダカなー」なんて思ってしまった。
あ、アヒトさんがよく喋っていた。
“a communication refusal desire”の前には、
ドラム・中畑さんを『「ア行」でしか喋らない』
と言って、ベース・有江さんと一緒に
からかっていた。
「ああ、おお、ええぇ」ってなことだ。
野生児か(笑)。中畑さんも苦笑いだ。
あとアヒトさんのクネクネした動きが
だいぶ板についてきました。
アレをクールにやってのけるところに、
VOLAらしさというか、VOLAのスタイルが
あるのかもしれないが、今の僕には、
アレはクールとシュールの間にある。
もうちょっとどうかすると、
失礼ながら、笑ってしまうだろう。
VOLAファンのみなさんが
「L・O・V・E」の
ふりつけバッチリなのは流石でしたわ。
あと既発の曲と、そうでない曲を
聴き比べた場合に、おそらく前者のほうが分かりやすい。
これは聞きなれているから、ということでもないだろう。
えらい前者の方がPOPですよ。
そして後者は複雑な気がする・・・気がするだけだけど。
そうだ、アヒトさんだって、ソングライターとしては
まだまだキャリアが浅いわけで、
当然これから変化、深化していくはずだ。
その前兆を、感じた気がしないでも、ない。
とりあえず、次の音源、楽しみ。
ちなみに今回、各バンドとも、可能ならば
セッション・カヴァーをやってみましょか、
なんて企画が立ち上げ時からありまして、
このVOLAがカヴァーしたのは、
バグルスの“ラジオスターの悲劇”。
すでに他所で披露済みだけど。
ポリシックスのカヨ嬢とフミ嬢がコーラス参加であった。
サングラスとTシャツ・ジーンズ姿で・・・貴重やね。
バンドメンバー(=オッサン)たちは、
若い女子が入ると、やはりどこか楽しそうだった(笑)。
*** *** ***
三番手は、海北・大岡コンビ、
といいますか、LOST IN TIMEと言いますか。
一応オフィシャルな表記には
LOST IN TIMEという名前は出ていないのだけど、
実質的に、LOST IN TIMEだった。
ギターの榎本くんが抜けて、
二人になったLOST IN TIMEであるけれど、
ファンのみなさんは、全然心配いらないみたいですね。
まだまだ止まる気はないと、海北くんも言っていた。
何より、精力的なリリースが、
その言葉を裏付けてくれている。
そんな二人のLOST IN TIMEに、
ギターサポートで入ったのが、
なんとBAZRAのテッペイ氏。
ベースはVOLAの有江氏。
豪華なメンツだなあ。
セッティング時に、ギターいじってるのが、
どうもテッペイ氏に見えてしかたがなく、
いやでも、前日に北海道とか言ってなかったけ?
とか思いながら、人違いにしては似すぎだな、
とか思いながら、見てたら本人だった。
海北くんは1曲目からハッチャケていて、
汗だくになっていた。やっぱり熱い人だ。
ギターの弾き方がもうなんつうか青春な感じや。
我武者羅っていうか。ストレートっていうか。
ちなみに髪は今回わりと普通だった(どうでもいい)。
かなり曲数は少なかったのだけど、
そこには何か理由があるのだろうか。
とりあえず、「止まらない」という所信表明。
そんな場であったのだろうか。
いい意味で青臭さがカムバックしたような、
新しい曲たちのせいもあってか、
以前見たときよりも、若々しいものを感じた。
ちなみにカヴァーはTULIPの大名曲、“心の旅”。
ハマリすぎでございました。
持ち曲っていっても、いいね。言い過ぎですか。
海北・大岡・有江のトリプルユニゾン大合唱に、
会場の熱も一際高まった瞬間だった。
個人的ハイライトな瞬間。
*** *** ***
個人的に注目していたのが、
次のlostage(ロストエイジ)。
その注目をいい意味で、裏切るような、
って言い方も正しくないが、
とにかく「異端」なオーラを漂わせた。
例えて言えば、
プロレスラーと格闘家が
異種格闘技戦やって、
格闘家がバカ勝ちしたときに流れる、
あの盛り上がりつつも、妙な空気。
五味兄弟の片割れ、ギターの拓人氏の
喧嘩っ早そうな鋭角的ギター、
長髪振り乱しながら、全身でぶっ叩く岩城氏のドラム。
ベース/ヴォーカルの岳久氏の
呆けたような、呂律のハッキリしない、甲高い歌声。
そこにもう一本のギター、清水氏の音が突き刺さると、
なーんか、もう異空間が出来上がった。
しかも彼らの曲の中ではおそらくPOPな部類に入るであろう、
“TELEVISION CITY”や“人間ロボット”などを演奏せず、
冒頭から、ミドルテンポの、重く沈む曲を連発し、
そこに、首筋から汗をバーバー流しながら、
無愛想に話す岳久氏のニヒルな印象も手伝って、
たぶんlostageの情報ナッシングだった人たちには、
「んんんんんナンダこの人たちは?」な
イメージを残したはず。
もちろん僕だって彼らのライヴは初見だったのだが、
予想を上回る鋭さ(演奏以外も含めて)だったので、
その緊張感が楽しくて、一人でニヤニヤしていた。
後半に入ってようやく『PLAY WITH ISOLATION』からの
“TOKAGE”や“2:50”を演奏し、POPさが顔を覗かせた。
にしても岳久氏のこの唄い方は何だろう。
かなり、クセがある。
メッセージを発したい・届けたいのならば、
きっともっとハッキリ唄うはずだと思うから、
曖昧に受け取られても、「よし」としているのだろうか。
でもこれが彼らの本調子だったのかは、
僕にはよく分からないし、
各所でのこれまでの評判を目にする限り、
まだまだこんなもんじゃないんだろうな、
という思いがある。
聴きたかった曲たちも聴けていないことだし、
機会があれば、また是非ライヴを観てみたい。
*** *** ***
休憩を挟んで、ポリシックス、
だったのだが、ここでテッペイ氏が
現われて、前説を行う(笑)。
怪我には気をつけてくれという話。
前日のライヴで、自身はステージから落ちて、
意識を飛ばしたらしい・・・気をつけてください。
先ほどLOST IN TIMEをサポートしたとき、
「ギターソロ、俺、弾いてねえから」
と、急に言い出す、
「震えてただけだから!」って(笑)。
確かに、目ぇ剥いて痙攣してましたな!
そして「トイス!」を
連発して去っていったテッペイ氏であった。
そしてついに登場したポリシックスは、
初見ながら、そのあまりのエネルギー量にやられました。
会場の一体感はこの日一番だね。おそらく。
シロップを抜いているでしょう。
思ったよりも演奏は大人しい感じだったけど。
ギターもう1本くらい入ってもいいんじゃいかと思う。
ちょっと小さめだったから。
スタイル的に、望むところではないのかな。
あと昔はパン投げる人いましたよねー(?)。
ってどうでもいい?
林くんのエネルギーはすごいねホント。
動きっぱなしじゃないすか。
しかもちゃんと盛り上げるべく動いてる。
エンターテイナー。
DEVOへの憧れから始まって、
いまや海外でも活動するようになった、
その原動力の芯を見た気がする。
ショウのスキルが半端ないっすな。
その林くん、MCでも甲高い声&ハイテンションで
始終話しまくるもんだから、
頭の中で、「さかな君」とイメージが重なって
しようがなくってさあ(笑)。
ってそれもどうでもいいか?
ポリシックスって昔は何聞いても同じ、
みたいなイメージがあったんだけど(失礼)、
いつからからPOPになりましたよね。
意識的だったのかどうかはともかく。
でもライヴにおいては、そういったPOPな
曲ばかりではなく、ちゃーんと
エレクトリッーク!な曲もやっているので、
なんか安心した。そこは変わってないんだなと。
カヨちゃんはクールだったなあ、
それが売りというか、スタイルなんだろけど。
思わずじっと見ちゃうよね。
次はどう動くんだろか、って。
あ、リコーダー吹いてる、とか。
お、微動だにしねえなあとか(笑)。
ぬ、両膝でリズム取ってる、とか。
とにかくライヴバンドというか、
ワールドワイドで活躍するバンドの、
何たるかを感じさせられました。
ワンマンではいったいどれだけ
暴れるんだろか林くんは。
体力大丈夫なんだろか。すげーなあ。
ファンの人はちゃーんと
合いの手も、手のフリも、ばっちり決まってた。
っていうか、前半分は、ほとんどダンシングでしたね。
で、ポリシックスといえばニューウェーヴ、
出演バンドの中で、
他にニューウェーブといえば、もちろんVOLA。
林くんのヴォーカルとアヒトさんのヴォーカルに、
なんらかのつながりを感じるのは
決して見当違いじゃないだろう。
ってことで登場したのが、アヒトさん。
ポリシックス仕様のサングラスかけて(笑)。
面白い。他でもやってるのかな?
大分、会場はうけてたね。
カヴァーされたのは、P-MODEL。
っても俺は知らねえからなあ。
林くんは「一回もアヒトくんと合わせてないんだけどね・・・」
と苦笑いしていたが、大丈夫、上手くいっていた!
と思う。
*** *** ***
続くペリドッツは――
なんかホントふらっと来て、
サラッと唄って、帰ってしまった・・・。
ユルい・・・。実にユルい・・・。
どれがカヴァーで
どれがカヴァーでないのか、
よくわからんかった・・・。
荒井由実の“やさしさにつつまれたなら”、
だけは分かりましたよ、さすがに・・・。
好きなんですよ。
『魔女の宅急便』の冒頭で流れるところ、
アレだけで泣いたりしましたからな・・・なぜか。
って余談だなー。
タカハシさんもすっかり色気づいたようで(笑)、
髪の毛が、なんかカッコよく変わっていた。
大阪でラジオ番組を持つことになったのだが、
その話を持ってきた人を、
「気が狂っているとしか思えない」と。
会場の笑いを巻き起こした。
最後には、おそらく新曲をやってくれたが、
メロがドカーンと展開しそうでしないんだなあ、
ペリドッツの曲は、頭の中で、「こっちだ!」と思っても、
絶対「そうじゃない方」へ転がるんだよなあ。
「あ、ああ、アレレ」みたいな。
なんなんだろ、この感覚は。
まあそれは置いておいて、
その内に普通に映画の主題歌とかに
抜擢されそうな気配があるなあ。ウム。
あと髪伸びたせいかな、
うちの親戚の兄ちゃんに妙に似ている。
まったく喋らない人なんだよ(笑)。
*** *** ***
次のBEYONDSは、僕には難しいなあ。
いわゆる、そっちの音楽が、
僕の中に根付いていないので、
聞いていても、受け止められないのだ。
きっとかなりPOPなのだと思うし、
歌詞に関しても、非凡であるのだろう。
でなければ、名を残すようなバンドにはならない。
BEYONDSを一旦閉じて、
fOUL(ファウル)として活動していた
フロントマン谷口さんであるが、
もっとスマートな人だと思っていたところ、
以外にズングリむっくりな方だった(失礼)。
ギターのポジションがやや上気味で、
どこかサンボマスターの山口氏を
思ったり、思わなかったり(笑)。
音に関してはなー、
歌詞が聞き取れなかったのが残念だな。
なんていうんだろ、
カオティックなのにピュアというか、
ハードコア、パンクロックの中に、
ソフトなタッチを滲ませているというか、
それは谷口さんのヴォーカルスタイルに
依るところもあるんだろうけれど、
非常に、丁寧に唄う感じ、
ときにはシャウトも入るんだけど、
あの「和」を匂わせるところが、
「オリジナル」を感じさせる。
「バンドも個人も孤独」だから、
「未だに立ち位置を探している」という、
あの言葉には、
今もロックシーンの中で
多くのバンドが持ちつづける
ひとつの「志」を見た気がした。
だからこそ、
やはり歌詞を聞き取りたかった。
ベースが元ハスキングビーの工藤さん、
ドラムがアヒトさんという、
「今」にしても豪華なメンツだけに、
そこが惜しかった。
やっぱり通ってきた道の違いなんだろか、
今日の出演アーティストさんの中では、
こちらのBEYONDSも
少し毛色が異なっていたと思う。
*** *** ***
最後のシロップは、
んー、言うことないなー(笑)。
パフォーマンスに関しては、
前回のワンマンの方がよかった。
1曲だけ、新曲やってくれたのは、
嬉しかったなあ。
かなりサインレントな、
“愛と理非道”のような、
そんな曲調だったけれど。
んでもってカヴァーは
泉谷しげる(あるいはSION)の
“春夏秋冬”。バンドヴァージョン。
出だしのイントロを1回しくじって、
「次やったら死ぬわ」と、お決まりの謝罪。
っても、聞いてるときは、
「すわ新曲? いやでも歌詞がシロップらしからぬ」
という感じで、カヴァーかオリジナルか
判別できてなかったんだけど・・・。
あとアレだな、“I'm 劣性”の
「30代いくまで 生きてんのか オレ」が
ちゃっかり
「40代いくまで 生きてんのか オレ」に、
変わってましたね? ね? 違う?
そういう細かいところに矛盾をなくすというか、
ちゃんとアップデートしてるところが素敵。
強烈に「こだわり」を感じる。
んでもって最後は、
VOLAのメンバーを交えての、
6人での“リアル”。
いつぞやリキッドルームでやったのと同じ編成。
でもあんときより、
テンション高かったね。
ツインドラムがやっぱ
カッコいいなあ。それしか言えん。
五十嵐さんがイントロ弾いて、
熱唱しているときに、
後ろでメンバーがナンダカンダと
打ち合わせじみたことをしていて笑えた。
でも何かイベント仕様という感じで、
しっかりガッツリ盛り上げた後は、
もう出てくることはなかったのですな。
猛烈な手拍子がフロアから鳴り響いたのですが、
残念ながら、ホントにおしまい、だった。
でも“春夏秋冬”の歌詞を深読みすると・・・。
「この日がはじまり」、とも取れる・・・穿ちすぎか。
でもやっぱりこのカヴァーをやったことには、
なにがしかの意味があるのだろうし、
そんなふうに思ってみても、いいんじゃないだろか。
その方が、幸せだもの。
信じるものは救われるって、
そう信じてみても、いいんじゃないか。
終演後には、
12月に「UP TO THE WORLD #3」が
開催されることがポスターにより告知されていた。
Syrup16g presentsの、そのイベントも
すっかり軌道に乗った感じであるが、
果たして、ずっとソレを続けていくのか?
5年も6年も、音源出さずにライヴだけで
引っぱった人もいますからな。
別に珍しいことじゃないけれど。
新曲を、聴きたいから、待つしかないけれど、
待つしかないから、歯がゆいわけで、
んージレンマ。ジレンマ。
*** *** ***
ということで、
ナンダカンダで割と長めに書いてもうたが、
そういう感じだったんですよ。
だんだん緊張感なくなってきた気がするので、
来年もしあるのなら、出演アーティストさんを
ガッツリ変えてしまうのが◎かと思う。
・・・。
ってのは僕の意見でしかないけれど。
でもdaimasさんとは、
それはもうたくさんのアーティストさんが
絡んできているはずなので、
メンバー総入れ替えというのは、
ぜんぜん無理なことではない。
なんてことは、
僕が考えなくても、
もうどこかで誰かが、
考え始めているんでしょうけれど
(って去年と同じような終わりにしてみる)。
そもそも今年の時点で、それは言ってましたもんね、
主催者側が「変えていくべきだと思う」って。
まあ実際半分は変わっていたわけですが。
んーだから、来年も開催されたとして、
そこに僕がいるのかどうかは、
きっと出演アーティストさんに
依っているのでしょう。そう思う。
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