NUMBER GIRL Home Music


■Titles■
□96年 … 3-D TOURS (オムニバス) □96年 … HEADACHE SAMPLER CD VOL.1 (オムニバス)
□97年 … SCHOOL GIRL BYE BYE □98年 … DRUNKEN HEARTED
□97年 … SUPER NOVA VOL.1 UNI (オムニバス) □99年 … 透明少女
□99年 … SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT □99年 … DESTRUCTION BABY
□99年 … シブヤROCKTRANSFORMED状態 □00年 … URBAN GUITAR SAYONARA
□00年 … 極東最前線 (オムニバス) □00年 … SAPPUKEI
□00年 … 鉄風鋭くなって □01年 … けものがれ、俺らの猿と (O.S.T.)
□01年 … 騒やかな演奏 (映像作品) □01年 … 記録シリーズ (ライブ録音カセットテープ)
□02年 … NUM-AMI-DABUTZ □02年 … I don't know (映画「害虫」サウンドトラック・シングル)
□02年 … NUM-HEAVYMETALLIC □03年 … サッポロOMOIDE IN MY HEAD状態
※赤字になっているタイトルをclickすると、該当箇所にジャンプします。




Title … SCHOOL GIRL BYE BYE
Number
01.omoide in my head / 02.大あたりの季節 / 03.センチメンタル過剰
04.september girlfriend / 05.iggy pop fanclub / 06.水色革命 / 07.渚にて
08.summer of california 73 / 09.mini grammer / 10.我起立唯我一人
11.4track professional

Comment
ナンバーガールがインディーズ時代に残した唯一のアルバム。97年リリース。
G/VO担当のリーダー、向井秀徳氏の非凡なセンスはこの頃からもう開花しています。当時彼らの音楽は「ピクシーズとソニックユースとはっぴいえんどをごちゃまぜにしたような」と表現されたようです。確かにピクシーズ(あるいはダイナソーJr.やテレヴィジョン)からの影響はモロに感じられます。ドラムの音やギターのリフ、ヴォーカルスタイルなどは、驚くほどピクシーズです。ですが向井氏もピクシーズ好きは公言していますし、何よりそんなものは飛び越えて、ここにある焦燥感や初期衝動は圧巻。「いまやらなきゃいつやるんだ」と言わんばかりに鋭い音でかき鳴らされるギター、ダイレクトに感情を揺さぶるドラム。そして何より日常をそのまま切り取った歌詞が◎。「ああしろ、こうしろ」ではなく、「今はこう」、「あのときはこうだった」、そんな歌詞が向井氏特有の舌足らずな酩酊ボイスで歌われます。

5曲目の「IGGY POP FANCLUB」の中では、せっかく自分の部屋でかけたお気に入りの曲を女の子に笑われるという、ロックファンの泣ける情景がこんな言葉で歌われています――“このレコードを君は嫌いって言った。この曲を笑いながら変な歌って言った。あの曲を今聞いてる。忘れてた君の顔のりんかくを一寸(ちょっと)思い出したりしてみた。”さらに「いったい自分はどこへ行くのか?」という迷いを歌った(あるいは叫んだ)10曲目といい、もう名曲ぞろいで、とにかく切な過ぎるアルバムです。

これ以降のナンバーガールとは一線を画すくらいにセンチメンタルかつPOPで、向井氏の隠れたメロディセンスが伺える傑作。

▲タイトルリストへ


Title … DRUNKEN HEARTED
Number
01.drunken hearted / 02.super young / 03.new girl(mono dead)

Comment
上のアルバムの後に出されたシングルで、相変わらず酩酊感が漂ってます。98年リリース。
1曲目は自分の立ち位置を確かめるための深夜のさすらいぶりを歌ったと思われる曲で、歌詞カードによると全5章に分けられていて(笑)、曲が二転三転するさまが楽しめます。2曲目はひょっとしたら米のバンド「スーパーチャンク」をもじったのかとも思われる題名ですが、イントロの鋭いギターが何となくそれっぽいですね。歌詞カードを見ると、間奏部分が空欄になっていて、「自由に詩を書いて朗読してください」とあります。面白い。3曲目は活きのいいインストゥルメンタル。後ろで向井氏が叫んでます。

基本的には前作の延長線上で、どこかキラキラした鋭いギターと転がるドラムが印象的です。

▲タイトルリストへ


Title … 透明少女
Number
01.透明少女 / 02.はいから狂い / 03.wave of mutilation

Comment
メジャーデビューシングル。すなわち1st。99年発表。
疾走感溢れるギターフレーズが印象的なタイトル曲は、今やナンバーガールの代表曲の1つでしょう。“桃色作戦”や“気づいたら俺は夏だった!!”等の独特の言語感覚がここでも炸裂しています。2曲目では流行り物が蔓延した世の中を歌い、“病気はどんどん進行。はやり病に冒された多くの人が死んだ。はやり病にかかっちまった俺はまだ生きている”と、声を限りに叫びます。鬼気迫るものを感じますね。3曲目ではついにピクシーズをカヴァー、流石と言いたいくらいに、見事にはまっています。

全体的にインディーズ時代より音が攻撃的になった気がしますね。ギターはより衝動的になり、ドラムも1撃が重くなった気がします。ただ、せっかくの歌詞がやや聞き取りにくいのは△です。

▲タイトルリストへ


Title … SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT
Number
01.タッチ / 02.pixie du / 03.裸足の季節 / 04.young girl seventeen sexually knowing
05.桜のダンス / 06.日常に生きる少女 / 07.狂って候 / 08.透明少女
09.転校生 / 10.eight beater

Comment
メジャー1stアルバムです。99年発表。
向井氏はどうも何らかの形で女性に対して確執があるらしく、少女やGIRLという言葉がここでも頻発します。音については、もはやピクシーズ云々という表現は似つかわしくないでしょう。1曲目の「タッチ」からして、オリジナリティを求めて動き出した雰囲気が感じられます。そしてサウンドから感じられるテンションが明らかにアップ。1曲1曲の中で、次にどう動くか分らないような、そんな緊張感がそこはかとなく漂っています。ただ、そのテンションと反比例するような形でPOPさが減少している気がして、そこが残念です。

でもバカスカしたドラムやギラギラしたギターは健在で、日常をパッキリ切り取って独特の言葉で歌うセンスも相変わらず。意図的なのかどうか分りませんが、以前から持っていたセンチメンタルな部分が徐々に薄くなっている気がします。

▲タイトルリストへ


Title … DESTRUCTION BABY
Number
01.destruction baby / 02.teenage casualties / 03.cramp discharger / 04.drunk afternoon

Comment
99年発表のマキシシングル。
今まで問題だった音質面でのクオリティが一気に改善。その原因はプロデューサーのデイヴ・フリッドマンに依るところが大きいでしょう。米のサイケポップバンド、フレイミングリップスのマジカルなサウンドや、その他にも数々の名盤を生み出した彼の手により、ナンバーガールのサウンドはこれまでにない鋭角さを手に入れました。もうとにかく音が鋭い。それに轟音。混沌とした感情が詰め込まれたサウンドをクリアに聴かされるという、前代未聞の事態が発生しています。おそらくは「鋭角サウンド一直線」のナンバーガールはこの頃が絶頂でしょう。

殺伐とした歌詞も印象的で――“破壊 はかなくも 見事にぶっ壊された Absolute Destruction 眩暈みんな 死にもの狂い”(M-1)。“どこかの誰かが優しい声で 恋人にささやく夜 どこかの誰かが散弾銃を ぶっぱなそうかと考える夜”(M-2)

▲タイトルリストへ


Title … シブヤROCKTRANSFORMED状態
Number
01.eight beater / 02.iggy pop fanclub / 03.タッチ / 04.桜のダンス
05.samurai / 06.裸足の季節 / 07.young giral 17 sexually knowing
08.透明少女 / 09.狂って候 / 10.destruction baby / 11.日常に生きる少女
12.我起立一個人 / 13.super young / 14.omoide in my head

Comment
99年発表のライヴアルバムです。
メジャー2枚目のアルバムにしてライヴアルバムという突っ張りぶりが、何とも勇ましいです。内容はと言いますと、ナンバーガールが間違いなくライヴバンドだということを証明するものです。

一番印象的なのは、スタジオアルバムとのテンションの違いですね。とにかくテンションが高い高い。ファンをねじ伏せようとするかのような気迫に満ちています。このアルバム、基本的には1999年10月1日に渋谷のクラブクアトロで行われたライヴが丸一本途切れなくそのまま収められていまして、いわばその日のライヴの瞬間パッケージとなっています。そしてそのことが聴き手の緊張感とテンションを否が応にも高めます。「サムライ」や「OMOIDE IN MY HEAD」といった曲は、CD音源とはスピードが1.5倍くらい違うので聴き比べてみると楽しいかもしれません。そして向井氏の独特のMCも聞く価値ありかと。

個人的には5曲目の「サムライ」から「裸足の季節」になだれこむ瞬間が一番好きです。なお、発表当時は「1stアルバムよりも音質が良いライヴ盤」という言葉がアチコチで囁かれました(笑)。

▲タイトルリストへ


Title … URBAN GUITAR SAYONARA
Number
01.urban guitar sayonara / 02.sentimental girl's violent joke / 03.真っ昼間ガール

Comment
変身をし始めたナンバーガールの2000年発表のマキシシングルです。
何とこのタイトル曲ではピアノが使われています。正直最初はチョット驚きました。ただピアノといっても、メロウさを感じさせる使い方ではありません。即興ともとれるような音色が、ビーム光線を感じさせる鋭いギターに対峙するような位置で、延々ととぐろを巻くように鳴らされています。歌モノともラップともとれるような独特のメロディや歌い方はこの頃から見られるようになった気がします。

全体的に前のマキシシングル「デストラクションベイビー」よりも相当肩の力が抜けた感じですね(音的に)。プロデュースはこれもデイヴ・フリッドマンで、もはや音質面での問題は皆無です。ドラムの鳴りや、ギターの揺らぎといった細かいところまで手が行き届いています。

このシングルは、面白さを追い求める向井氏の独特のセンスが爆発した怪作でしょう。なお、ここでも殺伐な歌詞は健在です――“真っ昼間から 飛び降り自殺 見ちゃった アッ夏のかぜ すずしいね スカートふわり”(M-3)。

▲タイトルリストへ


Title … SAPPUKEI(殺風景)
Number
01.brutal number girl / 02.zegen vs undercover / 03.sasu-you / 04.urban guitar sayonara
05.abstract truth / 06.tatooあり / 07.sappukei / 08.u-rei
09.yaruse nakioのbeat / 10.trampoline girl / 11.brutal man

Comment
2000年に発表された、スタジオアルバムとしては2枚目の作品。
もはや形容不可能のナンバーガールサウンドを確立した雰囲気があります。プロデュースはやはりデイヴ・フリッドマンで、1つ1つの音がかつてないほどに研ぎ澄まされています。カラッと乾いたストレートな撃音を聴かせたり、あるいは何だか即興じみた柔らかい音を響かせるような、ダブやヒップホップの影響が明らかな楽曲もあったりで、とにかく向井氏の興味のあるサウンドが詰め込まれている感じです。特に5曲目や8曲目などはダブ/ヒップホップから轟音ロックに流れ込む、といったような曲構成で、今までに聴いたことがない感じで新鮮でした。まさに「新境地開拓」。

ただ、面白いことをやろうという精神が先に立ちすぎている気がして、初めての聴き手がついていけるかどうかが疑問です。ライヴではもちろん文句無しに楽しめるのでしょうが、CDでこれを聴いて楽しめるかと言われると、かなり好き嫌いが分れそうです。一聴すると、ただ爆音をならしているだけだと取られる恐れもありかと。そんじょそこらにはない新鮮なサウンドだし、聴き込めば間違いなく楽しめる作品だと思うのですが…。もう少し、かつてのようなPOPさがあればと、僕なんかはそう思ってしまいます。チョットもったいない気がします。

この作品、各所で「POPになった」と言われましたが、僕はインディーズ時代の方がはるかにPOPだと思います。

▲タイトルリストへ


Title … 鉄風鋭くなって
Number
01.鉄風鋭くなって / 02.tuesday girl / 03.inazawa chainsaw

Comment
2000年の暮れに発表されたマキシシングルです。
今回はフリッドマンの手を離れ、日本でレコーディングされた作品です。ここでは「殺風景」で見せた奇天烈なムードは感じられません。あくまでストレートなパッキリしたサウンド。タイトル曲はどこか不穏なベースラインが印象的な楽曲です。「urban guitar sayonara」のどこかはっきりしないサウンドに満足いかなかった人は、こちらのサウンドの方が気に入るのかもしれません。ただ、ここでの3曲に共通して言えることですが、サウンドにやや整合感がありすぎる気がします。ドラムやギターといった楽器の音が1つ1つ独立しすぎていて、しっかり絡み合っていない気がしてしまいます。今までは、全ての楽器が自己主張してぶつかりあうような感じがあったのですが、このシングルではそれがない気がします。

3曲目の「イナザワ・チェインソー」では、人気のドラマー(だった、というべきか)、アヒトイナザワ氏のドラミングが披露されています。

▲タイトルリストへ


■Music ▲このページのTopへ



welcome to my world.