LIFE RECORDERS ● Home ■ Music


□Title … HANG OUT
□Number …
01.キンモクセイ / 02.45 / 03.新しい季節 / 04.ぼくらは / 05.OASIS
06.僕にだけ吹く風 / 07.マシンガンスピーカー / 08.僕が生まれた空の星
09.アイ・ラブ・ユウヒ / 10.初冬の太陽

□Comment …
LIFE RECORDERSの記念すべき1stアルバム。98年リリース。メンバーは高岡慎太郎(G/Vo)、米田典久(G)、三輪善夫(B)、原英寿(Dr)の4人で、作詞・作曲はほぼ高岡慎太郎さんが行っています。まあ彼らはあまりメディアに露出しないままに解散してしまったわけですが、どうにも納得できない管理人はこうやって細々と紹介しているわけです。

このアルバムの前にもシングル「僕にだけ吹く風」と「新しい季節」をリリースしていますが、このアルバムはとにかく若い。瑞々しい。聴いていて恥ずかしくなるような歌詞も出てきますし、洗練された曲とそうでない曲の落差が激しい気もするんですが、でも何か「普通」が歌われてて良いんです。別に死にたいほど悩んでるわけでもないし、普通に日々生きているんだけど、その中でもやっぱりチョットした感情の起伏があったりするわけで。そういった何気ない日常の中での「ドラマチック」というほどのものでもないドラマを、POPなロックサウンドでもって歌ってくれるんです。

ヴォーカル高岡慎太郎さんの日々の生活が垣間見えるような歌詞。恋愛のこと歌ってるのかなあって曲が多かったりしますが、幸せな状況を描写した歌よりも、悶々とした内面を綴った歌の方にリアリティを感じるのはなぜでしょうか。僕の日常生活が関係しているのか、それとも慎太郎さん自身が悶々としてるがゆえにリアリティが生まれたのか。

M-10では「ぬけるような空 ぬけきれない僕」と歌ったり、M-3では「いつまでも変われない僕を 新しい服を着た君が笑う 遠くで笑う」と、変われない自分について歌ったり。初めて彼らの曲を聴いたときに感じた、こういった自分自身のあり方に対するイライラ感が、当時の自分の心境にずっぱまりで、見事に涙したことが忘れられません。



□Title … 青春��
□Number …
01.青春�� / 02.雨の日のラジオ / 03.LENA

□Comment …
99年の春に発表されたマキシシングル。ちなみに読み方は“せいしゅん・つー”らしいです。タイトルの由来を前に慎太郎さんがラジオで語っていた気がするんですが、すっかり忘れてしまいました(涙)。歌詞から察するには、青春は必ずいつか散るけれど(“またここに桜が咲き 僕たちの淡い青春は散っていく”)、人はその何度も青春を追いかける(“またここに夏がやってきて 追いかけてく あの頃を”)とか、だから二回目の青春=青春�兇函△修鵑憤嫐�ですか…。

M-2は慎太郎さんの歌い方に表情が出始めたことを感じられるミディアムナンバー。そしてM-3はおそらく彼らの音源の中では最もアグレッシヴなものであろう、ノリの良いロケンローなナンバーです。すべての発表音源を眺めても、歌詞の中に“俺”という言葉が出てくるのはおそらくこのM-3の1曲だけなので、かなり異質な気がします。そして聴く度にいつも思うんですが、彼らのナンバーは曲調がアグレッシヴだろうとも、必ずどっかノスタルジック。 歌詞のせいなのか声のせいなのかメロディのせいなのか、それともそれら全部のせいなのか。何なんでしょう。

あ、ジャケットにはモノクロな4人の演奏風景が散りばめられていて、これもナイスです。



□Title … 海を見たいだけだった
□Number …
01.海を見たいだけだった / 02.地上の星 / 03.君の復活へ

□Comment …
99年の夏に発表されたマキシシングル。彼らのシングル曲はいつもセンチメンタルなメロディと自分の現状を憂う歌詞が交錯する秀作なんですが、このシングルのタイトル曲でもまたやってくれてます。

“今日僕はどこへいけば 何をすればハッピーになれるの そうやって そうやって そうやって 僕の休日は終わってゆく”、“こんな時やっと気付く ただ僕はなんとなく 幸せになりたいだけ ただそれだけなのさ」。きっとみんなそう思ってます、「なんとなく幸せになりたい”って。それをこんなにストレートに表現してしまう素直さ。しかもこの「なんとなく」という曖昧な言葉で、微妙な心情を描写してしまう素直さ。具体的に何をどうやって幸せになりたいか、なんて完全にビジョンが描けてる人はほとんどいませんし(特に現実的な話になると、十代の少年少女には、なかなかそういう人はいないでしょう)、「幸せになりたいなあ」ってそれこそ「何となく」思ってる人が多いと思うんですよ。そんな誰しもが持っているであろう何気ない心情をほんとにストレートに歌ってくれてます。表現者の生い立ちや実生活にやたらとドラマが求められるロックミュージックの中にあって、この「何のドラマもないけれどそれが僕の日常」っていうスタイルで(おそらくは)自分の日常や内面を歌った慎太郎さんは、たまらなく素敵だと、僕はそう思います。

M-3の“君”というのはどうやら友達のようですね。仲違いした友達、あるいは悩みを抱えていながらそれを打ち明けてくれない友達に対して、“たまには僕を頼ってくれ 僕は前よりも強くなった”と、そんなふうに呼びかける状況をアップテンポな曲に乗せて歌っています。“友達よ いつかのように 笑ってくれ あの頃のように 笑い飛ばしてくれ”なんて歌われるとホントになんかあったのだろうかと思わされますが、真相は分かりません…。



□Title … 東京の空
□Number …
01.東京の空 / 02.today / 03.青春�供�Album Version)
04.とうめいになりたい / 05.11月 / 06.なごり雪

□Comment …
収録曲は6曲ですが、公式的には2ndアルバムのようです。99年リリース。今作の制作前、もしくは制作中にバンドは1度目の危機を迎えたようで、最終的にはドラムを担当していた原さんの脱退という決断を以って、これを乗り越えます。

音の方はいつにも増してメランコリー、慎太郎さんの声も憂いが感じられるというか、どことなくこれまでと違う感じです。歌詞の方も内省的な雰囲気で、今までのようなストレートさが感じられないのが特徴です。M-1では、昔の恋人に似た人を東京で見かけた(“今日東京で君に似た人を見かけたよ”)ことによって、かつての思い出が頭をめぐり(“僕に気づかないその横顔に つなぎとめていた君の想い出のカケラ見つけて”)、そこで感じる距離感を(“そこから見えますか ここにいる僕が 声が聞こえますか ここにいる僕の”)歌ってるんですが、いい曲です。1st収録の“新しい季節”にも通じる置いてきぼり感と言いますか。変わりたいのに変われない、君は僕を置いて変わっていく、というような。

その他にもM-4では“僕のこのどっちつかずの気持ちを消してくれ”、“ハンパにマジメな僕を本物にしてくれ”、M-5では“きっといつか今の環境も君の憂鬱も 笑い飛ばせるって そう何度も呟いて”と歌ったり、憂い節が全開です。M-6では名曲“なごり雪”のカヴァーも披露。ギター全開でやってくれてます。秀逸。収録曲は少ないですが、全作品通して僕が一番好きな盤です。



□Title … LIFE ROCORDERS
□Number …
01.世界を抱きしめて / 02.時を止めて / 03.メロディーの中に / 04.here
05.parade / 06.真冬 / 07.livingsotne daisy / 08.もうひとつの太陽
09.夕暮れ / 10.さよならだけを

□Comment …
バンド名を冠したラストアルバム。2001年リリース。原さんの脱退を経て3人組になった彼らですが、今作では外部からドラマーを招いてドラムを録音。まあ具体的に音が変わったということはないと思うんですが、やっぱり「はらにい(原兄?)」と呼び親しんでいた原さんの脱退はかなりこたえたことでしょう。

楽曲は前編通じてノスタルジック(ちなみにM-6は米田さん、M-9は三輪さんの作詞作曲になってます)。どことなく簡素ですっきりした印象を受けますね。線が細いと言うか(悪い意味じゃないんですが)、繊細になったと言いますか。そのせいかイメージは水色。M-5では珍しくホヨホヨとしたアンビエントな効果音が左右に浮遊してますし、透明感はいつもより増してます。ただ、聴いて一発で耳を奪われるような曲がないのが残念で、良くも悪くも抑えた感じの楽曲が目立ちます。もう少し弾けてても良かったかなあ。慎太郎さんはライヴでは「バケツの水を頭からかぶったように」汗を流しながら歌っていたそうですが、その辺にCDとのギャップが感じられてまた面白いというか。

そしてこのジャケットがすんごい好きですね。緑溢れる軒先だったり、無人の駐車場?だったり、海辺のプールみたいな場所だったり、夕暮れ時のグラウンドだったりが、見開きページに非常に美しく映し出されています。いいなあ。メンバー自身が写ってないジャケットはこれが最初(そして最後)じゃないでしょうか。

僕が一番好きなのは、最終曲“さよならだけを”。彼らはアルバム最後に必殺ナンバーを持ってくる癖があるようで(笑)、僕はこれを最後に聴いて何故か涙しました(泣いてばっかりですね。ハイ)。そして彼らはこのアルバムをリリースして間もなく解散を発表…。慎太郎さんはこの後、別のバンドで活動をしますが、それもすぐに解散、「自分の音楽活動にひとつの区切りをつけることにしました」という、謎めいたメッセージを残し、表舞台から姿を消してしまったようです…。



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